宇城市議会 > 2008-03-03 >
03月03日-03号

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  1. 宇城市議会 2008-03-03
    03月03日-03号


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    平成20年 2月 定例会(第1回)          平成20年第1回宇城市議会定例会(第3号)                           平成20年3月3日(月)                           午前10時00分 開議1 議事日程 日程第1 一般質問2 本日の会議に付した事件 議事日程のとおり3 出席議員は次のとおりである。(30人)  1番 福 田 良 二 君           2番 河 野 正 明 君  3番 橋 田   章 君           4番 德 永 雄 一 君  5番 髙 田 幸 夫 君           6番 大 嶋 秀 敏 君  7番 尾 﨑 治 彦 君           8番 藤 木   保 君  9番 椎 野 和 代 君          10番 橋 田 和 征 君 11番 河 野 一 郎 君          12番 坂 本 順 三 君 13番 中 村 友 博 君          14番 山 岡 祥 二 君 15番 野 田   寛 君          16番 松 下 倫 三 君 17番 西 村   智 君          18番 栗 﨑 秀 人 君 19番 長 谷 誠 一 君          20番 松 野 孝 敏 君 21番 永 木 伸 一 君          22番 入 江   学 君 23番 堀 川 三 郎 君          24番 末 松 立 身 君 25番 米 村 和 雄 君          26番 中 山 弘 幸 君 27番 古 川 紀 満 君          28番 石 川 洋 一 君 29番 岡 本 泰 章 君          30番 楠 田   浩 君4 欠席議員はなし5 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 議会事務局長   坂 﨑 秀 直 君 書    記   河 村 孝 義 君   書    記   小 川 康 明 君6 説明のため出席した者の職氏名 市長       阿曽田   清 君   副市長      飯 田 精 也 君 教育委員長    吉 﨑   潔 君   教育長      長 田 政 敏 君 総務部長     長 谷   隆 君   企画部長     河 田 信 之 君 市民環境部長   林 田 清 春 君   健康福祉部長   村 本 憲 昭 君 経済部長     上 野 和 範 君   土木部長     土 村 千佳雄 君 教育部長     米 村   諭 君   会計管理者    川 上 輝 幸 君 総務部次長    佐 藤 守 男 君   企画部次長    古 川 明 生 君 市民環境部次長  宮 崎 一 誠 君   健康福祉部次長  城 本 剛 至 君 三角支所長    山 下 長 次 君   不知火支所長   津志田 澄 男 君 小川支所長    志 水   勉 君   豊野支所長    村 田 一 朗 君                      農業委員会 市民病院事務長  岡 本 啓 子 君            中 村 英 助 君                      事務局長 監査委員事務局長 村 上 民 雄 君               開議 午前10時00分             -------○------- ○議長(末松立身君) これから、本日の会議を開きます。             -------○------- △日程第1 一般質問 ○議長(末松立身君) 日程第1、一般質問を行います。 まず、27番、古川紀満君の発言を許します。 ◆27番(古川紀満君) おはようございます。27番、新政会の古川紀満です。まず、お断りしますけれども、今日、質問の順番を3番、4番、2番、1番の順で行いますので、よろしくお願いをいたします。 まず、中心市街地の活性化とインフラ策についてお尋ねをいたします。宇城市が誕生して3年が経ちます。阿曽田市長は種をまき、やっと芽が出つつあるという表現の中で、環境、健康、教育、雇用、観光の五つのキーワードを掲げ施策を遂行されておられます。議会においても3年の間に各地域の問題を出身の議員各位が一般質問をされ、私なりに理解をしております。今議会は、平成20年度の予算議会で、本来ならば予算の件で一般質問をすべきところでありますが、今回はあえて宇城市中心部、つまり松橋町のことについて質問をいたします。市中心部の活性化、インフラについては、昨年度、防災行政無線、平成19年度の補正予算では、松橋小学校の増設が決定をされております。平成20年度は豊川南部ほ場整備事業物産館造成工事等予算が計上されております。豊福南部地区、つまり内田、竹崎の農業集落排水事業は、PFI支援事業業務委託費として計上されておりますが、PFIが採択されますと、もし本社が東京にあるならば、その利益はすべて本社に吸収をされます。経済が低迷している今、地元企業育成という観点から市単独事業を採用するならば、地元企業もそこで働く社員も安心して働け、関連する諸々の産業にも恩恵を与えるものと考えられます。もちろん、市の税収も潤ってきます。検討の余地があるのではないかと思います。 広域行政の面では、南消防署の完成により不知火方面、豊福方面への道路は、平成20年度予算に計上されておりますが、当尾校区へのアクセスがまだ示されておりません。早急に検討をされますようにお願いをいたしておきます。 さて、それでは、中心部の災害対策についてお尋ねをいたします。市役所の東側を明神川、南側を浅川、大野川、西の市街地、フレンドの裏、あるいは華月園あたりを流れる浅井手川、港川堰のある港町一体は、昔梅雨時には田畑が冠水する水害の常襲地であり、遊水地と化しておりました。都市化が進み、県振興局、警察署、農協、松橋高校、市役所等が建設をされ、また住宅地も密集した今、水のはけ口がなく、すぐ冠水の危機に見舞われます。昨年7月6日の豪雨時には、市役所周辺付近が冠水をし、下流域の4区、6区も床上、床下浸水に見舞われましたことは、記憶に新しいことであります。それに、大潮に見舞われますと、その危険度は計り知れないものがあります。平成11年の18号台風では、松合地区で人命の犠牲さえも出ております。新町には排水口はあるがはききれません。市役所の横には排水機が設置されておりますが、小さいので、そしてまた容量が小さいのではききれないのが現状です。6区には、コスモス、コメリ等の商業施設の出店により水のはけ口がなくなり、すぐ浸水する危険にさらされております。そこで、大野川水系の市役所横、あるいは港川堰の間に湛水防除機を早急に設置していただきますように要望をいたします。旧松橋町では、大野川・浅川河川改修協議会なるものがあり、県、町との連携により河川改修に携わってきた経緯があります。この域圏の有識者による防災に対しての協議会等を立ち上げる用意があるのか、お尋ねをいたします。 ◎市長(阿曽田清君) 宇城市きらら・新町一帯では大型店舗の進出、新興住宅の建設等に伴い都市化が急激に進み、調整池機能を果たしておりました水田面積が激減し、広範囲の雨水が大野川堤防付近の低地に一気に集中し、付近の住宅が冠水する事態が発生いたしております。 昨年の7月6日の豪雨により、松橋の4区、5区等において床上浸水4戸、床下浸水8戸の被害が発生し、これらの地域においては危機感が一層高まっておるのが現状であります。 このため、19年度の災害対策費において、港町浸水対策として8インチのポンプ2基、発電機1基を設置するとともに、さらに7月6日の豪雨災害への対応としまして、きらら地域にも緊急的に水中ポンプ2基を設置したところであります。 20年度は、さらにポンプ4基及び発電機2基をリースにて設置するための使用料133万2千円を予算措置いたしております。能力的には、1基当たり毎分4tの排水能力があり、集約することで相当な威力を発揮することになりますので、浸水地域や浸水時間をある程度緩和したいとの思いで対処させていただきました。 今後は、異常気象や地球温暖化の影響によって、自然災害の発生が局地的に多発することが問題化している中で、台風、集中豪雨などの発生により、災害が大きなつめあとを残し、長期にわたって周辺住民の影響を及ぼす事例が増えています状況を考える時、浸水調査に基づいた排水対策を真剣に討議する時期にきていると思っているところであります。 政策広報「絆」にて、負の資産として干拓地の排水問題があり、市内では海抜0m以下の土地が、なんと529haもあり、そのうち393haは早急に対策を考える必要があると述べたところであります。 そのため、これらの対策を図るべき総合的な計画策定のための国・県及び大学を含めた研究機関の専門家からなる調査検討を行うために、不知火海湾奥再編計画策定業務委託料300万円を予算化し、抜本策の究明を探ることといたしております。 また、特に都市化する松橋中心市街地並びにその周辺の浸水時の排水対策は喫緊の課題であり、そこで、関係地域の市民の皆様の意見を集約し、恒久的な排水対策の円滑な促進を図るために、松橋・不知火地区排水対策協議会を早急に立ち上げて、計画樹立のための陳情等の活動を活発化させ、目的達成に向けた行動を起こしたいと準備を進めているところであります。 この協議会のメンバーといたしましては、関係嘱託員水利組合関係者、市議会の皆様及び市職員で組織したいと考えております。 ◆27番(古川紀満君) 私が今質問しました点におきまして、ポンプを設置するということで緊急時の対策にはなるかと思います。と同時に、その域圏の方々からなる構成される協議会なるものも設置をされる予定ということですので、是非それを立ち上げて、災害対策がスムーズに進むように推し進めていただきたいと思います。 それと、次の質問に移りますけれども、南消防署ができたことにより、東松崎地区では水はけが悪くなり大変心配をされております。今市長の答弁にもありましたように、豊川地区には海抜0mという地帯が多くあります。そこで、豊川地区、干拓地区ですので、堤防があり、また洪水対策として、どのような対策を考えられているのかお尋ねをしたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ただいまのご質問、東松崎地区の低水地帯への対応でございます。 ご質問の中にもありましたように、実際宇城広域消防南署あわせまして、私どもが道路計画をしております御船・豊福線等々ございます。長崎久具線等もございまして、当地域から冠水に対する心配が寄せられているということは重々承知しているところでございます。 対策といたしましては、先ほど市長が申し上げましたように、地元関係者市議会議員先生方並びに私ども職員で構成いたします協議会を立ち上げたい。先ほど市長が申し上げました市中心部の同様の協議会とあわせまして、東松崎地区、御船地区の同協議会も立ち上げて、いろんな面から調査あるいは上級機関への申請等を今後やっていきたいと思っております。 具体的な話になりますと、経済部の方で一部かんがい排水事業の国の採択に向けて今、鋭意準備を進めているところでございますので、土木部、経済部あわせまして、今後対応してまいりたいと思っております。 ◎市長(阿曽田清君) 答弁の中でも申し上げましたように、宇城市全体で529haが海抜0m以下だという中で、特に松橋地域、約400ha近くは松橋のエリアであります。この問題は、恐らく開発がどんどん進んでいけばいくほど排水に無理を来してくる。ましてすぐ浸かってしまうという状態が、今の松橋の豊川方面だろうと思っております。したがって、これにつきまして今すぐ対策を講じていかなければ20年後、30年後、恐らく海岸線の方がさらに高くなってまいりますと、もっと排水がきかなくなってくるということを危ぐいたしまして、正にこれは今までの開発の逆に負の遺産という形になるんじゃないかと。この問題を抜本的に解決するためには、専門家を入れたところの審議会を立ち上げてやらなきゃならないということを申し上げたところでございますので、これに20年度300万円の審議会の費用を計上いたしておるということでありますので、議員のご心配の点は、そこの中で解決の道を探りたいと思っております。 ◆27番(古川紀満君) 今、低地だけを申し上げましたけれども、松橋町には急傾斜地も抱えた山間地もございますので、そういうところも含めまして、対策をお願いをしていきたいと思います。 次の質問に移ります。中心市街地の活性化について、商店街の活性化についてお尋ねをいたします。今、宇城市が取り組んでいる市の玄関口である松橋駅周辺の開発事業は、コンサルタント会社が大変困窮をしていると聞いております。1日も早い設計と事業の実施がなされますことを望んでおります。平成22年度には物産館も営業開始の予定で、東の物産館、それと西の駅前開発、東西に二つの物流の拠点ができるわけであります。せっかくいい取組みであります。その拠点だけが繁栄するのなら、活性化にはつながっていきません。東西の線、物産館と松橋駅、これをつないだ線、これの活性化を考えていかなければならないと思います。つまり、松橋駅前から本町通り、中央商店街、それから大野橋と縦の線はできます。ですが、縦の線だけができても、それは活性化にはつながりません。横の線、結局円に近いような膨らみ方をしなければならないと思います。そのためには、フレンド、あるいはヒロセのあります曲野商店街地、それから南におきましては、市役所から豊福・豊川、あるいは不知火の商店街までを包含する、そのような膨らみを持っていって町の活性化につなげるという方法もあるかと思います。幸い「優しさが育つ町」あるいは「気持ちを売る町」のキャッチフレーズで、旧松橋町では商店会、商工会、それにわさもん塾だとか特産品グループという地域おこしの団体、そしてまた消費者の団体によりまして、喧々囂々、熱い論議の中に平成13年度には中心市街地基本計画なるものが作成をされました。ですがこれは、合併によって中断をされております。駅前開発のコンサルの設計が1日も早くでき、そして当時中心市街地づくりに活発な論議をされた方々も現囂在まだ活躍中でございます。双方の意見を取り入れて、そしてまたそれを参考にして、プロジェクトチームを組み、活用し、協議を重ねて、活性化策ができ得るように努力をしてほしいと考えております。今、物産館が完成をしたら客を取られるんではないかという中心商店街の方々の不安があります。そういうプロジェクトを組むことにより、また駅前、そして物産館に来たお客を中心地に誘導するというような方策をとるならば、商店が繁栄につながっていくと考えられます。もちろん、そのときには各個店の努力も欠かすことはできません。現在、どこの商店街でも言われておりますように、経済の低迷により消費が冷え込み、今が一番厳しく待ったなしの状況にあり、地元商店街の方々はどうにかしてくれ、悲鳴に近い声を上げておられます。中心商店街の活性化についての見解をお尋ねいたします。 ◎市長(阿曽田清君) 議員のお説は、松橋駅東の側の松橋商店街、それから今度計画いたしております道の駅並びに直売所、さらにはホテル等の拠点があります停車場通り間を活性化したらどうかと、というようなお話だと受け賜りました。 合併前に、不知火町におきましても松橋町におきましても東側の商店街の活性化、あるいは西側の不知火町の活性化ということは、それぞれ各旧町で取り組んできておられたのも承知いたしておりますし、目を通させていただきました。しかし今、この時点で活性化させるためには、昔の手法というものがこれから取り組むのに合うかどうかということも精査させていただきました。少々無理があるかなという気もいたしましたし、もっとダイナミックにやるべきじゃなかろうかなということも感じました。 そこで、私なりに今考えておりますのは、身の丈の開発も考えていかなきゃなりませんので、松橋駅に対しましては駅舎の整備というのまず第一にあるだろうと思っております。それから、東側の松橋の商店街につきましては、これは古い商店街でもありますし、ここをどんな手法でやったらいいかということで一番参考になりますのは、私は四国の高松が、あの高松駅の前が再開発で成功したようなことで、丸亀商店街の手法を用いてやられるといいのではないかなという感じを持っておりますので、松橋の皆さん方におかれましては、丸亀商店街の開発手法を用いて、そして松橋バーションをやっていただければなという思いがいたします。そして、不知火側につきましては、私はもう完全に不知火側の塚原周辺は、民活導入による開発ということになるんではないかなと考えるものでありまして、それを行政がインフラ整備を行いながら、そしていろんな法的措置の協力をしていくということが、私は開発の手法だろうと思っております。 それから、道の駅との絡みでありますが、これは停車場線につながるわけでございますので、これは停車場線は県管理でございますから、県とよく相談をしながら、その道路の拡幅整備というものも同時に行いながら、高速までにはゆとりのある道路という形で進行していけば、一つの連携がとれていくんじゃなかろうかなと考えておるところであります。 ◆27番(古川紀満君) 今、市長答弁されましたように、身の丈に合った、そしてまた行政がすべて介入するんではなく、地元の方々と協議の上で商店街が活性化し頑張っていくように、そのような方策を取っていただきたいと思います。 今、丸亀の商店街の話をされましたけれども、私ども新政会におきましてもですね、会津若松市に視察研修にまいりました。市役所があり、JRの駅があり、そしてまた交通のですね、県道と今おっしゃられましたけれども、交通の車の往来が非常に激しい通りなんですけれども、そこで商店街づくり、活性化策というのを市と一緒になって取り組んでいる商店街、市役所前商店街だったと思いますけれども、そういう名称の商店街がございます。それは距離も長いんです、縦横に。それで、そこに加盟している加盟店は、施設ごとにフラッグを掲げたり、そしてまた店内を装飾したりとして、お客を呼び込んでいると、参考にされたらいいのではないかと思います。 以上、防災対策あるいは商店街の活性化策についてお尋ねをいたしましたけれども、ほかにも環境の面に対しても配慮をしながら、対策を進めていただきたいと思います。 道路整備についてお尋ねをいたします。港町上の原線の改良計画についてお尋ねをいたします。都市計画道路、港町上の原線は昭和37年から計画があり、松橋、大野都市区画整理事業と並行して市役所前まで開通をしておりますが、市役所周辺におきましてはきららという団地ができ、都市区画整理事業の成功例として全国的にも有名なところであります。道路計画では、国道266号の松橋小学校までとなっております。現在、国道3号の市道久具松橋大道線から旧国道218号の県道松橋停車場線までの拡幅計画があり、すでに予定路線も実施測量も終え、地元の地権者説明会も開かれております。この道路は、宇城市の顔となるべき重要な路線と考えられますが、現在の進捗状況はどうなっているのか、また計画路線の幅員はどのくらいなのか、拡幅によって影響を受ける地権者、家屋は何軒になるのか、影響を受ける地権者、家屋につきましては十分に説明をし、納得をしていただき、理解をしていただき、心配のないように推進していただきたいと思います。その対策はどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の港町上の原線の現状、対策につきまして、ご答弁させていただきます。 ご質問の港町上の原線につきましては、平成17年度宇城市の中心部道路の構築する路線として計画いたしました9路線の中の一つでございます。この路線は、先ほどご質問にもありましたように、国道266号線から県道八代鏡宇土線市役所前市道久具松橋大道線、旧国道3号でございますが、を経由し、県道松橋停車場線を終点とする路線でございます。市役所までは道路改良が完了しておりますが、市役所前の交差点から県道松橋停車場線までの延長約245mが未改良区間でございます。市といたしましても、将来における市中心部の道路網構築の中で重要路線と位置付けをしているところでございます。 まず現在までの状況でございますが、平成18年6月、市中心部道路の計画の説明会を関係する嘱託員の方々を対象に実施させていただきました。同年9月に大野行政区に対しまして、未改良区間の整備計画について説明会を実施したところでございます。その後、関係者の方々の測量同意が得られ、平成19年5月から9月にかけまして、測量設計業務を実施したところでございました。同年の9月、道路計画の成果につきまして、地元関係地権者等々に説明会を実施し、現在に至っているところでございます。 今後の予定でございますが、事業費といたしまして総額約9億5,000万円、計画道路幅員といたしまして16.0mを計画しております。当然、多額の事業費を必要とします関係で、国の補助制度、合併特例債を活用しなければ事業実施は不可能でございます。 そういうことで、平成21年度からの道路交付金事業、国の補助事業でございますが、として着手できるよう国・県に対し要望してまいります。 また、ご質問にもありましたように、改良によって影響を受ける民家が16戸ございますので、家屋の移転補償が多額に発生することになります。そのための移転先等も含め対応を検討中でございますが、具体的には、いわゆる背後地の空地を利活用した、いわゆる面的整備をも含めた中で事業を推進する手法、いわゆる沿道区画整理型の街路事業というのがございますが、この辺でいわゆる家屋移転補償がスムーズにいく手段と言いますか、その辺を今模索中でございます。 そういうことでございますので、地元の協議の場といたしまして、その移転先の地権者側、そして移転候補関係者の双方が意見交換できる組織というものを立ち上げていくことも必要であると考えているところでございます。問題は、16戸の移転先をどのようにして確保していくのか、そこが一番今回の道路事業のポイントというふうに思っているところでございます。 今後ともいろんなアドバイス、ご協力等をよろしくお願いしたいと思っているところでございます。 ◆27番(古川紀満君) 私はですね、以前にこのきららが開発をされました。そのあとすぐ、ミニ開発という形の中で今現在申しておりますところの開発する予定でしたけれども、これも財政的な面、あるいは市の合併ということでとんざをしております。そのようなことも勘案しながら、事を進めていっていただきたいし、移転家屋、どこに行くのか、大変心配をされていると思いますので、そういうところを十分に協議をしながら、お互いが心配のないように、そして納得、完全に納得されるように配慮をしながら事を進めていっていただきたいと思います。 続いて、荒平明神川線についてお尋ねをいたします。荒平明神川線は、国道266号のパルシェ横から国道3号のあつまるレークカントリーまでの約1,200mの道路ですが、その拡幅計画についてお尋ねをいたします。この路線は、ほ場整備の折、農道でありましたが、住宅の増加、あるいは3号線の開通ということで幹線道路の役割を果たしております。地域住民及び通勤通学の利便性があり通行量も多く、道幅が狭く離合には困難をする道路であります。交通事故も心配をされます。地元及び地権者は、早急に取り組んでほしいとの要望があり、地元及び地権者はいつでも交渉に応じるというような声がありますが、どのような取組みをされているのかお尋ねをいたします。 ◎土木部長(土村千佳雄君) 荒平明神線の件でございます。この路線につきましても、先ほど港町上の原線同様、平成17年宇城市の中心部道路網を構築する路線といたしまして計画いたしました9路線の中の一つでございます。起点側は、国道266号沿いのパルシェ横といたしまして、終点を国道3号バイパスの宇土市との境界付近でありますあつまるレークゴルフ場入口交差点前に接続する、計画延長1,200mの路線でございます。この路線につきましては、現在では朝夕の通勤者の通行が非常に多いわけでございまして、にもかかわらず幅員が狭いため離合ができない状況となっております。改良に対する要望が特に地元関係地権者をはじめ強うございまして、平成19年3月に地元説明会を開催したところでございます。感触といたしましては、地元の協力体制はできていると、強く感じているところでございます。 またさらに、国土交通省におきまして、平成19年度の補正予算において、国道3号松橋バイパスの4車線化、約3.2kmにわたりまして事業予算が5億5,000万円が補正予算として計上されているところでございまして、平成20年度宇土市の新松原交差点付近からあつまるレークゴルフ場入口交差点まで3.2km区間において4車線化が実現することになりました。このことによりまして、宇城市といたしましても荒平明神線の整備、とりわけ国道3号への接続を急々にする必要も出てまいりました。交差点協議を前倒しする必要が生じてまいったところでございます。そういうことで、つい先般2月19日に熊本河川国道事務所において事前協議をすでに実施したところでございます。 今後の予定でございますが、事業費といたしまして約7億1,000万円必要とみております。そういうことで、先ほども申し上げましたように、国の補助制度、あるいは合併特例債を活用しなければ事業実施は不可能でございますので、これも平成21年度からの道路交付金事業として着手できるよう、国・県に対して今後要望してまいりたいと考えております。 ◆27番(古川紀満君) 3号線の拡幅により、荒平線も早急に拡張しなければいけないというような意味に取れましたが、本当に重要なというよりも利便性のある道路でありますので、一日も早く着手をされるようにお願いをしていきたいと思います。 それと同時に、今度は給食センターがあります。給食センターから市役所の裏まで、これずっと明神川なんですよね。先にも消防署ができた関係で当尾校区への道路網の交線がまだ決まってないということで、給食センターから市役所にかけての将来計画、もしあればお尋ねをしたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の路線でございますが、平成37年に旧松橋町の都市計画決定、すみません、失礼いたしました。昭和37年に旧松橋町の都市計画道路として決定されております。今現在でも都市計画道路としての位置付けは、そのまま残っているところでございます。ご質問の給食センターから旧国道3号の市役所前の旧3号線の交差点までの、この辺も将来的にはやはり宇城市の中心部道路を構築する一路線ということで、今そのまま私どもとしては計画に上げておりますが、当面、急ぐ道路といたしましては、先ほど申し上げました、その沿線の道路計画の中での港町上の原線、それから荒平明神線を第1期、第2期計画ととらえているところでございます。 ◆27番(古川紀満君) 国道266号線について、私は今年度の区の初総会、266沿線の区の初総会に出席をさせていただきました。そこで、地区の住民の方々は266線は非常に混雑をする、一部の道路拡張、拡幅、あるいは4車線化はできないかというような要望を受けてまいりました。と同時に、熊本市から城南町を経て、この宇城市に入りますと、街灯が無く、何か暗くて寒々とした感じがするということですので、その街灯設置とあわせてですね、お願いをしておきたいと思います。これは答弁はできないよね、違うからね。だから要望として、たぶん266の期成会なるものがあると思いますので、そういう席においてでも、ひとつ宇城市の要望ということで、地域の要望ということで検討していただきたいと思います。 続いて、この266号線の環境整備についてお尋ねをいたします。 まず、宇城クリーンセンターについてお尋ねをいたします。北萩尾の宇城クリーンセンターは平成10年4月より稼動を開始しております。平成13年には、稼動に伴う諸問題について、当尾校区の9行政区と公害防止協定を結んでおりますが、北萩尾地区は炉の耐用年数が15年ということで、その炉の耐用年数が平成25年には切れます。この時期と同じくして、クリーンセンターに加盟をしている美里町、あるいは城南町において、地元の、この苦労というのか苦悩というのか、これをほかの加盟町村にもわかっていただきたいということで、炉の耐用年数が切れる平成25年度を期して、輪番制でもいい、各町に。宇城市の北萩尾地区で15年はやりました。じゃ、この苦しみを次の15年は美里町で、そしてまたあと、そのあと15年は城南町でやってくれというような地元民の要望があります。そして一日も早い移転撤去というのを求めておりますので、これは広域連合の議会で宇城市の声として出していただきたいと思います。 それと同じく、宇土市と隣接する曲野、それから北11区、12区のすぐ目の前に宇土富合の清掃センターがあります。これも同じく、風の方向によっては煙が来たり灰が降ったり、あるいはビニールハウスのビニールが破れたりというような苦情が地元民の中にたくさんあります。これもクリーンセンター同様、移設撤去をできないものか、論議をしていただきたいと思います。 六地蔵には産業廃棄物の最終処分場があります。六地蔵というのは、266号線の古保山曲野、それから今申しました宇城クリーンセンター、この間一帯の台地を言います。これは当尾原と言います。松橋のインターから突き当たったすぐ前の台地が当尾原というところですけれども、この台地を越えたところに産廃の施設があるんです。その産廃の設備が、昭和60年に操業しております。平成3年に会社が倒産して、そのまま16年間、野放しになっております。この間に地元では、水の保全に関する約束事だとか、また町とは公害防止協定などを結んでおりますけれども、その産廃の跡地から出るだろうと思われます高濃度の塩素イオンが六地蔵地区にずっと水脈が広がっております。それで、今ではその井戸水が飲めない、いつ汚染されるかわからないという不安な毎日を過ごされております。そこで、六地蔵地区では、平成12年に県も立会いのもとに産廃撤去の集会が開かれております。このことは熊日新聞にも掲載されているということです。産廃跡地の撤去の会合は毎年開かれておりまして、平成19年まで7回開かれておりますが、現在県からの報告としては、水の水質検査というのが主で、あとの対策は何も報告されておりません。 そういうことで、ぐっと燃え上がった地元民のその熱意が、だんだんだんだん、もうこれはどうせ言っても、県は重い腰を上げてくれんのだろうということで、どんどんどんどん参加、集会に参加される人員も減ってきておりますので、そういう地元民の産廃撤去という声を、宇城市の姿勢として、県にも要望をしていただき、一日も早い撤去をお願いをしたいと思います。 以上、3点について質問しましたので。要望だから、それについて市の姿勢をお聞きしたい。 ◎市長(阿曽田清君) 要望に対しまして、目的達成するためには、どんな粘り強くやればいいのか、踏まえて県に要望してまいりたいと思います。 ◆27番(古川紀満君) 産廃については、県についての要望ですけれども、前の2点については、広域連合の議会で論議をしていただきたいと思います。 工業団地の造成についてお尋ねをいたします。今、距離と時間を競う時代です。松橋インターから熊本空港まで30分という有利な条件にあります。国道266号と宇城クリーンセンターの間に、結局先般申しました当尾原団地というのがあります。このあたりには、旧松橋町時代に誘致をしました企業が、今ではもうすっかり地元の企業ということで根を張って操業をしております。当尾原団地と、それからその道を挟んだ向い側に山崎パン、あるいは永井製作所の進出企業があります。このあたりを浦川内というんですけども、そのあたり一帯を含めますと、34k㎡の面積になるかと思われます。ですから、この広大な土地を工業団地として造成をし、企業を誘致するということで事を進めていただくならばと思います。せっかく企業を誘致するということになりますと、その受け皿がなければならないのですね。受け皿ができると、元気のある企業、こういうのがどんどん進出をしてきますので、地元としても、宇城市にはこういう工業団地を造成しましたよと、インターからも近いですよという熱意を見せることも必要ではないかと思います。そういうことによって、企業が進出すれば周りの諸々の産業も恩恵を受け、ひいては市の税収も上がっていくのではないかと考えられます。このインター周辺、開発することにより、市の発展の一環になるのではないかと思われますし、ただ、今の松橋インターを天草だとか、高千穂だとか、ただ観光地へ誘導するということじゃなくてね、松橋インターの近くに、空港まで近い、地理的に近い工業団地がありますよということを示すことも必要だと思いますが、見解をお尋ねしたいと思います。
    ◎企画部長(河田信之君) 企業誘致の効果、今申されたとおりでございますし、また松橋インターチェンジの付近の交通の利便性、特に空港まで30分というようなお話でございますが、今現在、近隣の企業誘致の状況を見ますと、半導体関係企業はじめとして、自動車関係企業等の進出は、残念ながら九州北部及び県北に集中している状況にあります。そんな中、松橋インター近くの工業適地として、その他に宇城市内に存在する農用地区域を含めた企業立地に適した候補地はいくつか存在いたしておりますが、議員ご提案のとおり、インター近郊の工業団地周辺の適地につきましても、農地法と関係法令に基づいた手続きや地下水等の調査をする必要がありますので、今後立地に向けた地元の盛り上がり等、地域の環境が整えば、可能性調査を行うなど慎重に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆27番(古川紀満君) 今、企画部長の答弁の中に、自動車産業とかIC産業とか北部に目が向いていると、これじゃだめなんですよ、ね。そういう先入観を捨てないとだめです。うちにはこういう立派な工業団地があるんですよという姿勢でね、どんどん進めていかなきゃいけないと思います。県の工業立地課か、そういうところがありますので、そういうところに一生懸命足を運んでですね、進めていっていただきたいと思います。市長は、企業とか団体とかから、よく聞くんですよ。阿曽田市長がいらっしゃったと。何しにいらっしゃったのですかって、市の活性化、例えば工業団地だとか、そういうところのお願いに来られたと。だから、市長一人で行ってもだめなんですよ。市長が行ったら、そのスタッフが全部行くようでなければ。そういうことで進めていただきたいと思います。 それと、この工業団地ができるということになれば、道路が必要なんですよね、道路が。以前、これは市が合併した時まではあったと思うんだけども、雁回木原線、これも期成会があったんですよね。これがいつの間にかなくなってる。これを掘り起こして、道路の整備をやっていただきたいと思います。 質問時間が足りませんので、次の質問にまいります。 岡岳公園の整備についてお尋ねをいたします。市役所の北西にあたるところに岡岳公園があります。標高60mのなだらかな丘陵地であり、不知火海一帯を見渡すことのできる眺望の素晴らしい場所であります。春の桜の花が咲くころには、市の一大イベントでもあります花フェスタの開かれる場所でもあります。ここでは、いろんな行事、催し物あるいはスポーツ大会が開かれております。緑地公園には、家族連れあるいは子ども連れのお母さんたち、子どもたちが来て非常に華やいだ、和やかな雰囲気の緑地公園の利用ということもあります。大勢の市民の方に親しまれる憩の場所として、この岡岳公園を市の中心的なシンボル公園として整備拡張を図っていただきたいという近くの区長さん方、あるいは校区の皆さん方の声が非常に多うございますので、取り組んでいただくならばと思います。合併前には、ここで松橋町の50周年の記念の植樹祭が開かれました。長田教育長も出席されております。ベテランの楠田議員、それから石川議員も、この植樹祭には参加をされております。南側斜面を利用して宇城市民、市民の皆さんがいろんな個人の記念になる日があるかと思いますが、その記念の碑を斜面に記念樹として植えようと、記念樹の森にしようという構想もあったんですけども、合併ということで消えております。私はこの岡岳公園を、この丘陵地、ずっと五色山まで続いておるんですよね、丘陵地一帯ですね。それで、この丘陵地一帯を整備をして、市民の皆さん、あるいは近隣の皆さんが集えるような、そういう潤いのある公園に整備をしていただくならばと思います。もちろん五色山は宇土市なんですね。ですから、宇城市と宇土市と合議をしながら、それは進めていかなければならないことだと思いますけれども、是非実現するようにお願いをしておきます。 そしてまた、運動公園、別にやろうかと思っておったんですけど、時間が足りませんので、運動公園についても意見を述べさせていただきたいと思います。宇城市は、スポーツが大変盛んな土地柄であります。市のシンボル的な公園として、またすべての機能を持った公園として造成をしたらという声が市民の間から上がっております。現在でも三角、不知火、豊野、小川、松橋とバランスよくグラウンドは配置をされております。そこで、地域の方々はいろんな競技をしたり、あるいはふるさと祭りというんですかね、イベントもその地域地域のエリアの方を収容するにはそれでいいかと思いますけれども、それが一同に、宇城市民が一同に会して催し物をやるというような施設がないかと思われます。先日、ここの市役所の北側で消防の出初式が行われました。だけど手狭ですね。駐車場も足りない。人員もぎゅうぎゅう詰めだということで、何か大きな総合グラウンドというものはできないかという市民の要望です。今、幸いにこの市役所の大野川をはさんだ地域に、それに適した土地があるかと思います。と申しますのはね、体育館があるんですよ。体育館と総合運動公園、これはもう県の運動公園なんていうもんじゃない。あれはあんまり広大すぎるから。だから、宇城市の身の丈にあった、そういう運動公園の設置を是非お願いしたいと思います。 時間がありませんけれども、見解をお聞きしたいと思います。 ◎経済部長(上野和範君) 今、ご質問の岡岳公園についての件について、お答えをしたいと思います。今、質問の意見の中でありましたように、岡岳公園、昭和52年に開設以来、いろんな立地条件あるいは利用の仕方言われたとおりでありまして、非常に年間を通して利用があって、20万人ぐらいの今、利用があっておるところでございます。五色山との遊歩道でありますけれども、岡岳公園グラウンド自体が大半が宇土市に入っているところでありまして、昔は五色山については小学校のお別れ遠足等で松橋も利用したところがあります。ただ今現在は、山林として宇土市の開発計画等はあっていないということでありますけれども、もしここが宇土市等で整備計画等がありましたら、それとの結びの遊歩道等についても宇土市と協議をしていきたいと思います。何せ、すべてが宇土市関係の用地等になってしまいますので、その辺は、宇土市と十分協議しながらやっていきたいと思います。 ◎教育部長(米村諭君) 今、古川議員の言われました総合運動公園につきましては、合併当初といいますか、旧町時代も論議されてきたところでありますが、ご承知のように、昨今の財政厳しい折でございますが、今後の取り組みとして調査をさせていただきたいと思います。 ◆27番(古川紀満君) 今、私一般質問をしましたけれども、いろんな要望が入っていたかと思いますが、早急に取り組んでいただき、それが実現するように努力をしていただきたいと思います。 これで、私の一般質問を終わります。 ○議長(末松立身君) これで、古川紀満君の一般質問を終わります。 ここでしばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午前11時02分               再開 午前11時11分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、26番、中山弘幸君の発言を許します。 ◆26番(中山弘幸君) 愛市同志会の中山でございます。通告にしたがいまして、質問をさせていただきます。 宇城市も合併して3年が過ぎました。合併当初は議会でもいろんなことがありました。選挙のしこりもあり、反対のための反対など初代の議長もたいへんなご苦労があったことと存じます。その後議会も改選され、落ち着きを取り戻し、執行部の皆様方のご努力もあり、議会、執行部ともにいい緊張感の中に良好な関係を保っているのではないでしょうか。阿曽田市政も4年目に入り、これまでを振り返ってみればあっという間の3年間であったと思える反面、まだ3年しか経っていないのかというのが私の感想であります。それほど中身の濃い3年間だったと思います。選挙のマニフェストの五つのキーワードで12項目につきましては早々と着手され、着実に実績を上げておられます。さらには、次々に新しい課題を取り上げ、周りから見れば一見そんなのは無理だろうと思えることまであえて高い目標を掲げて、果敢に挑戦される姿には頭が下がる思いであります。不可能だろうと思える新幹線新駅の設置にも挑戦され、また小川のスマートインターや旧小川町ではお蔵入りしていた蓮仏工業団地の取組みは、正に不可能を可能にされた現実を目の当たりにし、将来の宇城市の発展が見えるようであります。また、日本サッカー協会のサッカーアカデミー宇城は、将来の宇城市を、また日本を担う青少年の育成に大いに貢献するものだと確信しております。反面、それらに批判的な意見があることも耳にしております。しかし、その多くの心配ごとは将来に向けて大きな財政的な負担をかけるのではないかということだろうと思います。それは当然のことだろうと思います。それで執行部としては、極力市民の税金を使わずに実現できるように努力されていることには、何倍ものご苦労があると考えます。極力真水、すなわち一般財源を使わず目的をなすことを考え、不可能なときは必要最小限度しか財源を使わない、市財政の身の丈にあった取組みをなされていることに深く感謝させられているところであります。そこがまだ、市民の皆様にご理解されていないのかもしれません。確かに大きな事業に取り組まなければ財政的な負担も少なく、市長としてもこんな楽なことはないだろうと思います。しかしそれでは、市長が常々言っておられるとおり、熊本市と八代市のはざまの普通の郊外の町になってしまうでしょう。それゆえに、あえて高いハードルを自らにも課して、挑戦されているのだろうと思います。かつて、明治維新を生き抜いた勝海舟がこんな言葉を残しております。今している仕事、今の時代に評価されようと思うな。それでは何一つ成し遂げることはできないと警告しております。先人の血のにじむようなご努力の上に私たちの今があるように、未来の人たちのために、今私たちが汗をかかなければならないと思います。正に、阿曽田市長のリーダーシップは、益々混迷を深める難世の時代に相応しい指導者の姿であると確信する次第であります。 それでは質問に入りたいと思います。 まず、職員の意識改革について。昇任試験についてから質問いたします。今回、昇任試験を実施されるにあたり、第1回目ということで執行部のご苦労、また職員の中でもいろいろと意見があった中で、勇気をもって受験された職員の前向きな姿勢に対し、心から敬意を表したいと思います。これからの宇城市を支える原動力になられることを大いに期待しております。私は、この制度はこれまでの昇進制度では見落としていた職員の隠れた能力の発掘、また全職員に平等に機会を与えることにより、職員の向上心を引き出し能力を伸ばす、そのことが結果として市民サービスの向上につながる、そういうことから実施されたものと理解しております。今回昇任試験が実施されましたが、その結果と試験を導入された目的をお尋ねします。 ◎市長(阿曽田清君) 今日の分権型社会におきましては、行政需要の多様化、高度化に伴い、本市職員にもこれまで以上に様々な能力が求められており、そのポストに適した人材をいかに選抜していくかが重要なテーマとなっております。適材適所の人材登用、新進気鋭の職員を登用することは時代のニーズであると考えておりますので、女性職員や若手職員にも昇任の機会を平等に与えることにより、組織を活性化させ職員の能力とモラルの向上を図るため昇任試験を実施するものであります。現在、合併による効率化のための職員数を削減しており、職員の平均年齢が高くなってきております。このため、意欲を持った職員の昇任の機会が狭まる傾向にあり、このままでは若手職員の意欲低下につながるのではないかと懸念するところであります。 そこでまずは、対象者が最も多い一般事務職、一般技術職の係長昇任試験から実施することといたした次第であります。係長昇任試験につきましては、主幹または参事の職にあるものを係長の職に任用するための資格試験としております。対象者は、一般職の職員として採用された者のうち、当該年度の4月1日現在の満年齢が35歳以上で、かつ勤務年数が10年を超える職員を対象として実施いたしたところであります。今回の昇任試験を受験する対象者は121人で、その中から女性職員を含め15人の職員が受験いたしました。一次試験で筆記試験及び論文試験を実施し、一次試験合格者について二次試験の面接試験を行い、その総合成績が一定の点数以上を合格としたところでありまして、今回は約6割が合格となりました。今回の試験で合格しました職員は、係長候補として係長任用候補者名簿に登載したところであります。係長昇任試験を実施することは、職員の能力を伸ばし、それを発揮するポストを与えるものであり、行財政改革を進める上で、一つの職員の意識改革としてとらえ、将来の幹部候補者の発掘につながるものであると思います。 なお、昇任試験合格者からの係長昇任者と別に、現在試行している人事評価制度も取り入れた中で、必要な知識、経験、適正、経歴等を考慮して、2分の1を超えない範囲で選考により昇任させる選考昇任も併用して進めていく中で、基本路線を確定してまいりたいと考えており、いずれにしても公正・公平な昇任試験の確立を目指して今後も取り組んでまいります。 ◆26番(中山弘幸君) 私は、この質問にあたり、職員の一部から反対の意見があると聞きましたので、職員組合の幹部の方と話をしました。要約しますと、少し急ぎすぎではないか、人事評価との兼ね合いはどうなるのか、受験した職員としない職員の間にあつれきが生じるのではないか、日ごろ人事評価の悪い職員が試験だけで昇格するのはいかがなものか、賛成は1割で7、8割が反対であるので、止めるべきではないかというものでした。理解できないわけではありませんが、私の感じははっきり申し上げて、市長の思いが全く理解されていないということでした。というよりも、自分の価値観に合わないものは受け入れたくないというものでした。これはあくまでも私がお会いした職員の話でありまして、職員の皆さんがそうだとは思いません。市長は以前、農協の経営に20年間、そしてまた県政・国政に約20年あまり携わってこられました。誰よりも民間の厳しさを身を持って体験しておられますので、職員の皆さん方と価値観が違うのは、ある意味仕方ないと思います。また、職員の皆様がついていけないのも、ある意味は理解できます。また、職員の間のあつれきが生じたのでは意味がないと思っております。JA、農協を例に取りますと、初級、中級、上級、そしてまたありとあらゆる資格試験があり、これは職員としては受験して当然となっております。極端な例は、20代後半で上級試験に合格する職員もおります。あつれきが生じるのは、受験しなかった職員の意識の問題だろうと私は思っております。それに合格したからといって必ず昇進するということではなくて、あくまでも係長の資格を有したという意味で、あとはいろんな条件を考慮した上で昇進だろうと理解をしております。今回合格された職員は、それぞれ優秀でしっかりとした考えを持っておられると聞いております。また資格を有すると、当然本人の意識も高くなってくると思われます。 そこで、再度質問しますが、この昇任試験は広い意味で考えますと人事評価の一部と理解してもいいのではないかと考えますが、執行部の考えをお尋ねします。 もう1点は、この制度もまだ完全なものとは思えませんので、改善するところがあれば改善すべきと考えますが、その以上2点について答弁を求めます。 ◎市長(阿曽田清君) 昇任試験合格者の係長昇格については、人事評価の一部と考えてよいかということでありますが、係長昇任試験は、地方公務員として必要な基本的知識、最近の社会状況など係長に求められる判断力や姿勢について職員として一般知識を問う内容であります。そういうことから、試験に合格した者を係長として、まず係長任用者名簿に登載いたします。その後、名簿登載者の中からその職に必要な知識、経験、適正、経歴等を考慮して、人選し随時係長に任用することとしており、もちろん合格者を重視して任用いたしますが、現在試行している人事評価制度もしん酌した中で、評価し登用する必要があると考えております。 今回、私踏み切りました中の一つには、実は私の経験から一つ実行する必要があるなと思いましたのは、十数年前に地方分権化法が制定をされました。その折、ちょうど私国政に出させていただいた折でございまして、この地方分権化一括法案を勉強させていただく中で、こんな議論があっておりました。この地方分権化に伴う地方財源、あるいは権限委譲、そういうものを実際どの行政単位まで受け入れきるんだろうかと。県庁、あるいは政令都市、そして中核都市ぐらいまではできるだろうけども、町、村あたりで権限委譲なりした場合に、それをこなし得るだろうかというのが一つの権限委譲をする場合の、国会の方で議論になった時がありました。そういう意味で、権限を地方に渡さないということも裏にはあったんではありましょうが、分権化一括法案施行にあたっての国の心配事も地方の役員のレベルアップをそれで図るために、合併というものを先に進めていこうというような動きにつながっていったということも、私は東京におりました折に感じたところでございます。 そういう意味で、我々の職員も政令都市並みのレベルにいち早く持ち上げていければなという思いであることも一つであります。 ◆26番(中山弘幸君) もう1点、改善点がなかったもんで、それはまたあとでお願いします。ちょっと、改善点、もう一回お願いします、改善点。 ◎市長(阿曽田清君) 失礼をいたしました。先に述べましたとおり、係長の職に任用するための資格試験につきましては、行財政改革を進める上で非常に重要な試験と位置付け、19年度初めて実施したところでありますが、その中で職員から質問並びに要望等があっております。これらを十分に吟味した中で、実施してまいりたいと考えております。 ◆26番(中山弘幸君) 大体の執行部の考えは理解できました。誰しも試験が好きという人は少ないと思いますし、またまわりの人と比較されることもいい気持ちはしないと思います。しかし、やはり組織人である以上は、いい意味での競争は避けられないと思います。 今後の成果に期待しまして、次の質問に移ります。 職員の提案制度の活用につきまして、私はこの制度も昇任試験同様に職員の意識改革の観点から素晴らしい取組みであると考えます。これまで様々な提案がなされ、年々その内容も充実してきていると聞いております。 そこで、これまでの状況と今後この制度を行政の中でどのように生かしていかれるかをお尋ねいたします。 ◎総務部長(長谷隆君) 宇城市では合併後、これまで様々な計画を策定し、新たな改革に取り組んでおります。その改革の最重要課題といたしまして、職員の意識改革の一つとして、平成17年度から職員提案制度を取り入れてきました。第1回目は47件の提案があり、合併における様々な課題と事務事業の改善や改革に関することなどの提案が見られ、そのいくつかを行政改革大綱の「宇城市行政改革実施計画」に取り組んでおります。第2回目は60件の提案があり、市政、行政施策、または行政運営に関することなど見られ、市長自ら提案者に対する感想を述べられた後、意見交換会を行っております。第3回目につきましては、43件の提案があり、経費の削減または収入の増加と地域の振興及び活性化に関することなど回を重ねるたびに課題の現状分析と政策形成能力の向上が見られ、創意工夫による事務事業の改善や市民サービスの向上、自発的な改革活動の推進を図るための提案となっております。また今回は、宇城市提案制度に関する規程の策定により、提案内容の具体的な分類と審査委員会による審査方法を明確にし、優れた提案の表彰を平成20年仕事始めの式で行っております。 現在、平成19年度分と18年度分につきましても、再度、関係部局において実施可能であるかの検討を行っているところであります。 今後は、この制度を通して職員の問題意識の覚醒と現状分析、政策形成能力の向上を図るとともに市民サービスのさらなる向上を目指したいと考えております。 ◆26番(中山弘幸君) 最後にもう1点質問をいたしますが、今の答弁にもありましたけれども、この提案ができるということが日ごろの業務の中で問題意識を持って取り組んでいる証拠だろうと、私は考えます。そういう職員がこれからの宇城市を引っ張っていってくれるだろうと確信をしております。 そこで、そのような積極的な職員に対しましては、人事評価の中でもそれなりの評価をすべきと考えますが、執行部のお考えをお尋ねいたします。 ◎総務部長(長谷隆君) 人事評価につきましては、何点かの評価項目がありまして、その中で評価していくということになっております。そのような中で、このように職員の知恵とアイデアを持って提案をしてきますその積極性と、また市に対する情熱、そういったところも大きな評価課題となってくるものと思っております。 ◆26番(中山弘幸君) では、次の質問に移ります。教育行政について質問をいたします。 最近、インターネットの普及により便利な反面、様々な問題も発生しております。特に最近クローズアップされておりますのが、学校裏サイト等を利用したネットいじめ、青少年に対して相応しくない有害情報のはん濫であります。学校裏サイトやネットいじめは、私たち大人には馴染みの薄い言葉ですが、ネットいじめは相手と直接顔を合わせないので安易に参加できるために全国的な問題で、近年それによる犯罪も数多く発生していると聞いております。平成16年6月、長崎県佐世保の小学校で、小学校6年生の女子児童が同級生の女児にカッターナイフで切りつけられて死亡する事件が発生しました。この事件も、普段は仲の良い友だちがインターネットの掲示板に相手の中傷を書き込んだことが原因だったと言われております。また、最近出会い系サイトを利用した犯罪に児童・生徒が巻き込まれる事件が全国的に発生し、対策が急がれております。このような問題は、表面化しにくいのが特徴であります。もちろん、宇城市ではこのような大きな問題は発生しておりませんが、学校裏サイト、ネットいじめの現状と対策についてと、有害情報から青少年を守るための施策について、以上2点をお尋ねいたします。 ◎教育委員長(吉﨑潔君) インターネットの急速な発達・普及は、利用者であります私たちに大きな利便性をもたらす一方で、違法な情報、また特定の者にとって有害と受け止められる情報等が流通しまして、大きな社会問題となっております。特に、中高校生を中心に流行しています学校裏サイトは、ネットいじめの温床になっているとして、最近クローズアップされております。 ご承知と思いますが、学校裏サイトとは、学校の公式サイトとは別に、子どもたちによって立ち上げられた学校内の情報交換を目的としたサイトでありまして、学校行事や定期テストの情報交換など、中高校生らしいやり取りもされているのも事実でございます。またその反面「何年何組の誰々はきもい」とか「誰々は死んでいい」とか、かなりきついひぼう中傷やデマが書き込まれているようでもあります。同じ学校に通っている誰かが悪意を持って書き込みを行い、その情報が事実かどうかに関係なく、クラスメートなど多くの人の目にさらされるわけでありますから、集団的いじめに発展しやすいということもあります。 ネットいじめにつきましては、小中高校生を対象にした文部科学省の調査で、いじめの認知件数の3.9%が、パソコンや携帯電話などでひぼう中傷やいやなことをされたという結果が出ております。このようなことから、文部科学省ではNPOなどの協力を得て、本年3月までに学校裏サイトの総数や掲載状況などの実態調査をすることにしております。 ところで、宇城市の小中学校における裏サイトの存在でございますが、正直なところ、はっきりと確認はできておりません。この裏サイトについては、関係している児童生徒の申告や発見した人からの通報などがありましたならば表面化しますが、それがなければ、まず見つけることは困難でございます。 しかし、宇城市では裏サイトではありませんが、インターネットに関係する事件として、2年ほど前に宇城市内の二つの中学生同士がけんかをし、その殴られている様子を殴っている生徒の兄が携帯のカメラで動画撮影して、自分のホームページで流すという事件がございました。この事件につきましては、双方の保護者と学校が連携いたしまして、謝罪とその後の指導について話し合いが行われ、お互いが十分納得をした上で解決を見ているところでございます。 このように、インターネットの普及による陰の部分への対策は、待ったなしで必要に迫られているという状況であります。 現在、小中学校ではパソコンを活用した学習を行っております。その中で、正しいインターネットの利用法やマナーについての指導をするよう校長会などを通して指示しているところでございます。 今後もネットいじめなどが行われないように、日常の子どもたちの生活にも気を配りながら、裏サイトなどの情報の早期発見、早期対応ができるよう努めてまいりたいと思います。 2点目の有害情報から守るための施策についてというご質問でございますが、ネットの上には暴力、薬物、性、自殺など青少年に有害な情報がはん濫しております。そして、それにアクセスできるインターネット機能付きの携帯電話を子どもたちに持たせているのは世界の中で日本だけであり、まずは有害な情報を児童生徒に見せないようにすることが必要であります。この有害情報にアクセスできないようにする機能のことをフィルタリングといいますが、それは契約者が希望すれば携帯電話各社が無償で提供しているサービスであります。しかしながら、ほとんどの保護者がそれに無知なこともありまして、自由に買い与え、無防備に使用させていることに問題があると思います。 このようなことから、昨年暮れ、総務省の要請を受け、ソフトバンクは本年1月中旬から、NTTドコモと、auは2月1日から、18歳未満の新規契約者には保護者が拒否した場合を除き、原則フィルタリングを設置することになりました。また、既存の契約者についても6月以降、理解を得ながら順次設定していくことになっております。 実態把握のために、先般行った宇城市の小学校4年生以上の保護者に対する調査では、携帯電話を持っている小学生が約8.0%、中学生が28.0%おり、インターネットを利用しているのは全小学生の38.1%、中学生は56.5%という結果が出ました。また、子どもに携帯を持たせたり、子どもが家でパソコンを利用したりしている家庭も、フィルタリングを知らない、あるいはフィルタリングをしていないと回答した親が68.7%おり、意識の低さを再確認いたした次第であります。 各学校では、携帯電話の持込みを禁止しております。本来、学校生活では不必要なものであります。しかしながら、現状では買い与えた親にすべて責任があると言えない状況にあり、早速子どもたちを危険から回避する意味で、PTAの研修会など機会をとらえまして、利用する際のルールづくりなど保護者の啓発を図ってまいります。 また、合わせまして、引き続き子どもたちにも正しいネット利用や情報モラルについて教育してまいります。 なお、学校では児童生徒が使用しておりますパソコンについては、すべてフィルタリングを行っております。 以上、2点についてのご質問にお答えいたします。 ◆26番(中山弘幸君) 今の答弁を聞きまして、教育委員会としても十分なご認識をお持ちであると理解をしました。今後も大きな問題が起こらないように小さなサインを見逃さず、学校は地域の中での啓発に努力されるようにお願いをしておきます。 次に、環境行政に質問をいたします。現在宇城市では、三角町の手場地区に産業廃棄物最終処分場の計画がありますが、これにつきましては、宇城市としても全面的に反対の立場で対応をしていただき、現在のところ進展はないと聞いております。しかし、宇城市にはもう1箇所合併前からの遺産として、松橋町の六地蔵地区に産業廃棄物の最終処分場が存在し、現在は責任の所在もはっきりせず、放置されたままになっております。私も先日、現場を見に行きました。もともと谷あいだったそうですが、今では約3、40mの台形の山になっております。こんなになる前に何とかならなかったのだろうかと不思議にさえ思ったぐらいであります。 これまでの水質検査で、宇城市と城南町の一部で被害が確認され、中には塩素イオンが基準値の2倍以上あるところもあると聞いております。 一体何故このような結果になったのか、またこれまで旧松橋町、また熊本県でどのような対応がなされてきたのかをお尋ねいたします。 ◎市長(阿曽田清君) 昭和59年6月に松橋町六地蔵地区に八代市の九州環境開発株式会社が、埋立総面積9,550㎡の産業廃棄物処理施設の事業申請を行い、同年11月に県知事許可が降り業務開始となっております。認可から6年半にわたり産業廃棄物の埋立処分が行われましたが、平成3年8月には会社は倒産し、処分場は閉鎖されました。倒産後、処分場の所有権は転々とし、管理責任の所在はあいまいになっております。 平成12年には、周辺の家庭井戸数箇所から埋立廃棄物を起因とする高濃度の塩素イオンが検出され、現在本市で3箇所、城南町で2箇所が確認されており、その改善策として、熊本県、旧松橋町、城南町で上水道工事の敷設、平成16年11月には熊本県と現所有者で雑木の除去や形成工事が行われた程度で、その他の対策として、県と市とで64箇所の水質検査を実施しており、その検査結果を毎年1回地元へ公表している状況でございます。 また、今年度から新たにこれまで汚染された2箇所の井戸を常時くみ上げ、塩素イオンの濃度変化を見る調査を行うと聞いております。毎年実施しております市座談会におきましても、地元住民から「大変心配である、撤去できないか」などの声が上がっており、私といたしましても、三角町手場の産廃処分場問題同様に、大変危ぐいたしておる問題の一つであります。 また今後の問題に対し、宇城市としてはどのような対応を考えているかということでありますが、この問題につきましては、先ほども少し申し上げましたが、旧松橋町時代から県に対して地下水汚染の拡大防止対策、処分場の内容物調査などの陳情が行われ、住民や議会、行政が一丸となって取り組んでこられ、これまで大変苦労されておりますが、運悪く処分場の埋立てがほぼ終了するころ会社が倒産、責任の所在が二転三転し、管理責任があいまいな中で、城南町の一部を含め周辺地域の水質悪化問題が発生し、地元住民は大変心配されたと聞き及んでおります。 現在の最終処分場の建設につきましては、熊本県環境影響評価条例に基づいた各種調査が義務付けられておりますが、当時は規制も緩やかで容易に建設ができたと聞いております。現時点で結論は出ていませんが、この埋め立てている産業廃棄物を全量撤去した場合、どのくらいの費用が必要になるか県に問い合わせましたところ、撤去、復旧費用まで含め4、50億円程度の費用を要するところであります。 本市といたしましては、撤去を前提に市民の安全・安心が確立するまで、所有者への管理責任も含め、許認可者の熊本県、地元県議に粘り強く働きかけてまいりますので、市議会の皆様のご支援、よろしくお願いをいたします。 ◆26番(中山弘幸君) 今、市長の答弁で心強く思った次第であります。先日、私も現場を見に行った時にですね、近くの人から、できることなら撤去してほしいと強く懇願をされたわけでございます。将来的に被害が拡大し、水が使えないとなりますと、宇城市の発展に大きな影響が出かねませんので、今後も地元の県議もおられますので、県に対して撤去を前提に強力に働きかけていただきたいと思っております。 次の質問に移らせていただきます。次に、サッカーアカデミー宇城について質問をいたします。私がサッカーアカデミーという言葉を最初に聞きましたのは、平成18年6月の一般質問の中で教育環境の充実の答弁の中で、市長が中高一貫体制の中でアカデミー宇城を立ち上げ、宇城をアグリサッカーのメッカにしたい。そして、第二、第三の巻選手を期待したいという話をされました。そのとき私は、まず無理だろうけれども、その旗は揚げられただけでも宇城市の子どもたちに大きな夢と希望を与えることだろうと思いました。あれからわずか2年足らず、まさか実現にこぎつけられるとは夢にも思っておりませんでした。これは、関係皆様のご努力もありますが、ひとえに市長の人的ネットワークの広さと食らいついたら絶対に離さない、人並みはずれた情熱と執念の結果であると深く敬意を表したいと思います。 先日2月17日、小川のラポートで行われましたフォーラムに参加しまして、サッカーアカデミー宇城が目指すものがよく理解をできました。特に、日本サッカー協会専務理事の田嶋様の講演の中で、「真のエリートとは持って生まれた能力、知識を生かして社会に貢献し、そして先頭に立って戦う人、人間のこと」そういう意味での世界に通用する人材を育成したいという強い思いに深く感動をいたしました。単なるサッカーでもない、単なるスポーツでもない、総合的な人格形成の場であることがよく理解できました。参加された多くの方々が同じような感想を持たれたことと思います。このようなアカデミーが宇城に誕生することは、宇城市のみならず、熊本県の子どもたちに与える影響の大きさは計り知れません。 そこで、このアカデミー宇城が宇城市並びに熊本県にどのような貢献ができるのか、また、宇城市の財政的な負担はどのようになるのか、以上、2点についてお尋ねをいたします。 ◎市長(阿曽田清君) JFAサッカーアカデミーにつきましては、これまで議会の一般質問をはじめ、市民の皆様には広報紙や講演会及び先月も実施いたしました教育フォーラム等を通じ、オープンに説明をいたしてきたところであります。 お尋ねの、サッカーアカデミーが目指すものは何かとのことでありますが、サッカーアカデミー本来が目指すものは、将来の日本サッカーを背負って立つ選手の輩出が一番の目的であり、それに付随して、社会をリードしていける国際人としての人材育成であると聞き及んでおります。 最近、テニスの国際大会で優勝しました錦織圭選手も中学時代アメリカのテニスアカデミーに学んだ経験があります。また、昨年、日本女子プロゴルフの賞金女王に輝きました上田桃子選手もゴルフアカデミー出身者であります。日本人選手の中でも最近アカデミー教育が顕著に結果として出てきております。教育プログラムを見てみますと、競技技術だけでなく、人間教育のスキルもあり、心身両面の教育が功を奏している結果であると思います。ヨーロッパでは早くから行われている制度で、世界の主流になってきているようです。 本市に招致いたします意義としましては、これまでご説明いたしてきましたとおり、今回は九州を中心に各県からサッカーのエリートたちが狭き門をくぐって宇城市にやってまいります。福島の例からしましても、多くの生徒は学業、運動能力に優れた子どもたちであります。義務教育のカリキュラムでは会得できない一般教養、倫理構築、外国語の習得等、国際的にも十分適応できるような教育を受講する子どもたちと、3年間机を並べて宇城市の子どもたちが交流できることは大きな刺激になり、地元の子どもたちにもよい効果をもたらすものと確信するものであります。また、全国で2番目のアカデミーということで、マスコミ等に取り上げられることも多くなり、宇城市の名声も全国に発信されるものと思います。 現在、日本サッカー協会と随時協議いたしており、本市の地理的条件、熊本県サッカー協会及びNPO法人スポーツアカデミー熊本宇城の対応等に対しても好感を持って対処いただいておりますが、今月の理事会において、宇城市の住民や議会の盛り上がり、そして受け入れ態勢が十分なのか検討され決定される大事な時期であります。決定されれば、平成21年4月開校と相成るわけであります。 ◎企画部長(河田信之君) 2番目の財源についてお答えいたします。 財源の確保につきましては、これまで申し上げてまいりましたとおり、市の一般財源は極力使わずに施設整備を実施するという当初のスタンスは変えておりません。 詳しく申し上げますと、グラウンド整備、屋内練習場、夜間照明、防護ネット、給水、散水施設及びクラブハウスにつきましては、市民を中心に不特定多数の使用に供するということから、国土交通省所管のまちづくり交付金事業を活用し、事業費総額4億5,000万円の40%に当たります1億8,000万円を補助金として充当いたしたく思っております。残り60%につきましては、合併特例債で2億5,650万円、県の合併補助金で1,350万円を予定いたしておりますので、宇城市の一般財源の持ち出しは0円ということになります。 なお、合併特例債の償還につきましては、70%は交付税で措置されますので、残りの30%、金額にして7,695万円につきましては、財団法人日本サッカー協会の補助金7,500万円とNPO法人スポーツアカデミー熊本宇城の寄付金195万円を充てることで平成20年度当初予算にも計上いたしております。 また、寄宿舎につきましては使用がアカデミー生徒に限定されることから、交付金の投入は不適当と判断し、NPO法人スポーツアカデミー熊本宇城に建設主体となっていただき、約1億円程度の寄付金を募り、建設の予定であります。 ◆26番(中山弘幸君) 今の答弁で、よく内容が理解できました。 次に移ります。次に、ファーマーズマーケットについて質問をいたします。この件につきましては、前回も質問をしておりますし、明日も質問がされますので、通告点のみを質問したいと思います。 先般、私たち愛市同志会では、和歌山県の紀の川市にありますファーマーズマーケットを視察しました。また、建設経済常任委員会でも福島県のファーマーズマーケットを視察していますので、大まかなイメージはできております。恐らく市長もあのようなものをイメージされているのだろうと思います。私は、これが完成しますと、地域農業の振興、とりわけ高齢者を中心とした小規模農家、また団塊世代の大量退職に伴う受け皿としても大きく貢献できるものと考えております。さらには、地域の農産物、特産品の全国への発信拠点としての役割も果たせると思います。私は、一つ心配しておりました地域スーパーへの影響は、和歌山県のマーケットの場合はほとんど影響がなく、地元のスーパーとファーマーズマーケットとはお互いにすみ分けができているということでもありました。 そこで、執行部として、このファーマーズマーケットの果たす役割をどのように考えておられるのか。そしてもう1点は、市の財政負担についてもお尋ねいたします。 ◎市長(阿曽田清君) 議員仰せのとおり、和歌山県の紀の里、あのファーマーズマーケットを想定した、その宇城のファーマーズマーケットというとらえ方で進めていきたいと思っております。 何回も申し上げておりますけども、今農業大変厳しい状況に置かれております。しかも、高齢者の人たち、高齢化農業になってきております中で、高齢者の方々やあるいは女性部の方々、さらには小規模農家、兼業農家、あるいは家庭菜園をつくっている方たちまで含めたところで、私は出荷者となっていただいて農業の収入を高めていただきたいと。その一つの市場が、このファーマーズマーケットだと思っております。 最近、いろいろと論議になっております限界集落というのは、正に50%以上が65歳以上という地域の方々も、これはこういうファーマーズマーケットの出荷者になっていただければ、そこに収益の道もまた生まれてきますし、限界集落の活性化にもつながっていくんじゃなかろうかなとも考えるわけでございます。 そういう意味で、このファーマーズマーケット、地産地消、正に宇城市の産物を地域の方々に供給するのみならず、周辺にも大きな影響を及ぼしてくれるだろうと期待しているところでございます。 ◎経済部長(上野和範君) 財政負担についてお答えをしたいと思います。基本計画を昨年つくっておりますけれども、その数値の中を説明をしたいと思います。物産館の本体工事、電気、機械設備工事、給排水工事、レジシステム等で約2億4,000万円程度を考えております。現在のところということで理解していただきたいと思います。 財政負担としましては、このうちの2分の1を国庫補助金の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を活用したいと考えております。残りにつきましては、合併特例債を活用していきたいと考えております。21年度の建設に係る一般財源の持ち出しをこれからしますと600万円程度ということでありますけれども、起債の交付税措置がなされない30%を加えますと、約4,000万円程度になるんじゃないかと今のところ推計をしているところであります。また、この4,000万円程度についての市の持ち出しについては、後の施設の維持管理等で、ここを運営する会社に対しまして、10年から20年の間で返していただくということで考えておるところであります。 ◆26番(中山弘幸君) ということは、特例債とか使えれば市の財政負担も少なく、また運営会社等にも賃貸する場合でも、かなり安い金額で設定できるということです。よく理解をできました。 時間の都合で、有害鳥獣は後に回したいと思いますが、すみません。 続きまして、三角地域が抱えている課題についてを質問いたします。JR三角駅を中心とします東港の振興につきましては、これまでも質問をしてきましたが、三角島原フェリーが撤退してからは益々寂しくなり、住民からは何とかしてほしいという声が日に日に高まっております。執行部におかれましても、これまでご努力はされていると思いますが、一向に成果が上がっておりません。将来的には、フェリー航路の再開も視野に入れて、身の丈に合った現実的な計画を策定し、早急に実行すべきと考えます。今後、執行部としては、どのような考えを持っておられるのかをお尋ねいたします。 ◎企画部長(河田信之君) 5町が合併し、新市が誕生して3年が過ぎました。その間、均衡ある旧町の発展を願いながら、各種の施策を計画し展開してまいりました。紆余曲折の中ではありますが、ほとんどの事業において一定のめどが見えつつある中、港町三角地区の振興につきましては、島原フェリーの運航休止、港湾整備の見直しと厳しい状況下にあることは周知のとおりであります。これまでも多くの企画、提案等をいたしておりますが、具現化できるような方策は見出せない状況にあるのが率直な思いであります。 そこで、平成19年度におきましては、実現可能な事業等についての検討、実施いたしてきたところであります。その一つとして、三角港港湾計画等連絡協議会を立ち上げ、三角港の振興策を熊本県と共同で検討し、実現可能な事業を選定し、実行に移すというものであります。 その第一弾として、西港に浮桟橋を復元し、年間30万人以上訪れている観光客を東港と往来することで地域経済への相乗効果を期するもので、平成21年度から着手予定で、事務的な詰めを行っております。 また、三角駅周辺の活性化につきましても、三角港のシンボルであります「海のピラミッド」の再活用について、観光客も楽しめる宇城市の自然環境をテーマとした体験学習施設等の提案やラ・ガールと併設して、海洋関連のショッピングや飲食関連施設等の提案をもとに、実現可能な事業についてピントを絞って民間活力を最大限活用できるような取組みを図りたいと思っております。 ◆26番(中山弘幸君) 是非とも実行をしてください。もう計画はこれもたくさんありましたので、是非とも実行をよろしくお願いをしておきます。 次に、細川別邸について質問をいたします。細川別邸につきましては、旧三角町時代に国際交流村の指定を受けたとき、町の観光施設として管理人などを置いて管理をしておりましたが、しかし、訪れる人も少なく、三角町としても管理を断念した経緯があります。私も今さらなかなか再利用をするのは難しいと考えております。しかし、最近あるところから、あそこを何とかしたいので力を貸してほしいと要望をされました。そこで執行部としては、この活用をどのように考えておられるのか、お尋ねをしたいと思います。 ◎企画部長(河田信之君) お尋ねの旧細川別邸の活用につきましては、結論から申し上げますと、昨年6月議会で山岡議員の一般質問でお答えしましたとおり、宇城市としては管理運営を行うことは考えておりません。 中山議員も三角町出身であられますのでご承知のことと思いますが、旧三角町時代、国際交流村指定を契機に屋根等の修復を行い、管理人を置き、西港の散策コースとして整備をし、維持管理を行った時期がありました。広い敷地の除草等の管理、家屋の維持補修及び管理人の賃金等の費用に対し、利用者も少なく、十分な効果が得られず維持管理を断念した経緯があります。また、現状も旧藩主家の別邸としてのネームバリューはあるものの、庭園にあった石灯籠や室内に使ってあった銘木、装飾品、石門等も現存しない現状であります。室内は雨漏りや床の腐食箇所もあるなど荒れ放題の状況であります。 さらに、昨年、熊本県より地域振興総合補助金を活用し、熊本県と宇城市が折半で修復を行い、宇城市で管理運営ができないかとの打診がありました。その席で、宇城市も相応の修復費用を拠出するので、熊本県で維持管理を行っていただけないかと提案をいたしましたところ、県としては、それはできないとのことでありました。 このような経緯、現状を総合的に勘案し、管理運営は宇城市では行わないと判断いたしたところであります。 ◆26番(中山弘幸君) はい、わかりました。 次に、三角小学校のスクールバス進入路について質問をいたします。 この問題は、先の議会で堀川議員からも質問がありました。私もこの問題は関心を持ってきましたが、やはり将来的に考えますと、どうしても現在の天草五橋入口の交差点改良が最善ではないかと考えますが、執行部のお考えをお尋ねいたします。 ◎土木部長(土村千佳雄君) 国道57号と国道266号の交差する地点から、三角小学校へのスクールバス進入路のご質問でございます。この箇所につきましては、平成18年国土交通省におきまして、一部交差点改良が実施してございます。地区の住民の方々におかれましては、この地区の道路が終日現在では一方通行ということもありまして、改善の要望が出ていることは私どもも承知しているところでございます。また、小学校のスクールバスにつきましても、道路の構造上の問題で、現在では国道57号から直接進入ができず、三角支所前でスクールバスを下車し、急な坂道、あるいは薄暗い坂道を登下校している状況でございまして、現状では三角小学校への、いわゆるアクセス道路が非常に悪い状況となっております。 このような状況の中で、地区住民の安心安全な道路、生徒の安心安全な通学路というものを整備する手段といたしましては、質問にございましたように、この地点、四差路として交差点改良することが必要であると考えているところでございます。 そのような中で、熊本天草の幹線道路、国道266号の大矢野バイパスの事業が公表されたところでございまして、平成19年度から、その事業が開始されることになっております。ここの地区一帯に三角インターが建設されることになりまして、現在測量設計を実施している状況でございまして、先週の29日には地権者への説明会が行われたところでございます。 予定でございますが、県の方向といたしましては、できれば20年度から一部着工したいというような情報もあるところでございますが、なにぶん当地域が地籍調査の未実施区間地区でもございまして、その点ちょっと今いろんな課題等が残っているところでございますが、この地区のインター建設に伴いまして、市道の付替えがあることになっております。その際に、その付替え道路建設に合わせて、ご質問の交差点改良のスクールバスが進入できるような交差点の改良を県に対して、今後、要望してまいりたいと思っておるところでございます。 ◆26番(中山弘幸君) 是非とも実現するように、ご努力よろしくお願いをしておきます。 時間がまだありますので、先ほど飛ばしました有害鳥獣について質問をいたします。実はこれは、昨年三角地区でブドウにリスの被害が発生しました。本来、野生にいるはずのないリスの被害が出ましたので、地元栽培農家大変困っておられます。本年度も出る可能性がありますので、その点を、市としまして、その辺の認識と今後の対策について、質問をいたします。 ◎経済部長(上野和範君) 鳥獣による被害というのは年々増えておりまして、一番新しいデータでは、国で2年前のデータがありますけれども、196億円の被害が出ておるということでありまして、これはまた増えてきているということであります。宇城市におきましても、通年を通して被害が出ておりまして、年がら年中この対策を立てておるというのが実情であります。昨年度の18年度の実績としましては、イノシシが161頭、カラスが570羽を駆除をしております。また電気柵として61万3千円の支出をしておりまして、14kmにわたっての設置をしてるところであります。今年度が、11月の中旬までのまとめでありますけれども、イノシシが76頭、カラスが600羽ということでなっております。 お尋ねのリスについては、今のところ被害の申請があっておりませんので、駆除はしていない状況であります。ただ、このリスについては、もともといたということではありませんで、それからしますと、飼育をされていたリスが逃げ出して繁殖をしておると推測をしておるところであります。 いずれにしましても、猟友会の協力を得ながら、今駆除をやっていおるところでありますので、今後もこの人身事故等の対策も講じながら、あるいは地域の住民の皆さんの駆除に対しての理解を得ながら、市としても検討重ねて、有効な対策を講じていきたいと考えております。 ◆26番(中山弘幸君) これで終わりますけれども、時間の都合上、できなかった質問は次回にまわしたいと思います。 これで終わります。 ○議長(末松立身君) これで、中山弘幸君の一般質問を終わります。 ここでしばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後0時13分               再開 午後1時10分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、3番、橋田章君の発言を許します。 ◆3番(橋田章君) 皆さんこんにちは。桜会の橋田章であります。 今日は、3月3日でありまして、女の子のお祝い、桃の節句であります。今日、おひな祭りをお迎えになられますご家族、ご親戚の皆様に対しまして、心からお祝いを申し上げますとともに、お子様がすくすくとご成長なされますことを、まずもってお祈りを申し上げたいと思います。 それでは、一般質問に入りたいと思いますけれども、その前に、本年度で定年退職並びに勧奨退職をなされます職員の皆様に対しまして、心から敬意を表し、賛辞を贈りたいと思います。退職される職員の皆様に対しましては、旧町時代何十年と町民の方々の幸せを願うとともに、地域活性化のためにご尽力をされてきたところであります。かつまた、宇城市合併して3年間、宇城市は一つであるという旗印の下に、職員相互の意思疎通を図るとともに、市民向上のサービスに努められ、確固たる宇城市の礎を築いてこられたところであります。そのご労苦に対しまして、ご心労に対しまして、心から敬意を表し賛辞を贈るものであります。本当に長い間、大変お疲れ様でございました。 また、これ私事でありますけれども、議員1期生というようなことでありまして、何もわからないことだらけでしたけれども、先輩、職員の皆様方から本当に優しく温かいご指導、ご叱咤を賜りましたことに対しまして、衷心より深く御礼を申し上げますとともに感謝を申し上げたいと思います。 それでは、早速ですけれども、通告にしたがいまして、一般質問をさせていただきたいと思います。 まず、行財政改革についてであります。宇城市、合併し4年目を迎え、阿曽田市政におかれましては、意識、行政、財政の三大改革、環境、教育、健康の3K政策と、新たに雇用、観光の2K政策と、いろんな数多くの政策に取り組んでいらっしゃるところであります。そのせいか、宇城市のネームバリューも非常に向上してきているんじゃないかと思っているところであります。 しかしながら、財政面におきましては、非常に厳しい状況だと痛感をするところであります。市長におかれましても、その行財政改革についてを本丸と位置付けられ、今一生懸命取り組んでいらっしゃるところであります。このことにつきましては、昨年度、行政懇談会でのアンケート調査の中でも、市民の皆様方が今一番関心を持っていらっしゃるということでありますから、まずそこから一般質問をさせていただきたいと思います。 政策広報「絆」の1月号及び先般の市長施政方針説明の中で、正味資産と借金の比率について、先進地は2対1であるのに対して宇城市は1対1で、将来少なくても1.5対1にする必要があり、市と市民が協力していけばできるではないかとのことでありました。 そこで、財政問題については3点ほどご質問をさせていただきたいと思います。 まず、本市の資産、これどのようになっているんでしょうか。わかりやすくご説明をお願いいたしたいと思います。 続きまして、先ほど申しましたけれども、正味資産と借金の比率が1対1であり、先進地は2対1であるとは、どういうことを意味して、そして宇城市はなぜ1対1なのでしょうか。 最後、3点目は、将来1.5対1にするためには、具体的にどうすればよいのでしょうか。市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。 次に、連結実質赤字比率と実質公債費比率についてお尋ねをいたします。 昨年9月の定例会では、財政健全化法における基準が明確にされていなかったところですけれども、昨年度末に国が基準を示されましたので、ご質問をさせていただきたいと思います。 国の基準によれば、早期健全化と財政再建基準の二段階に分けてありますけれども、その基準と宇城市の現状についてお尋ねをいたしたいと思います。 先般の熊日新聞によりますと、この健全化法について、長洲町の実態とその対策が報道されておりまして、市民の方々が、市の財政について非常に関心が高まりつつあると思います。私も、市民の皆様より「宇城市の財政は本当に大丈夫なのか」ということをよく質問されることがあります。市長は、就任と同時に、監査法人にバランスシートを作成されたり、また下水道会計を企業会計に、職員の皆様方には常日ごろから真水の大切さを訓示されていると聞き及んでいるところであります。財政健全化のために、非常に努力をされているなと感じているところであります。しかしながら、今なお数多くの市民の方が市の財政に非常に不安を感じておられます。宇城市が、財政再建団体に、まずこれは陥ることはないと思うんですけれども、市民の皆様が安心して暮らしていくためにも、宇城市の財政は将来的にも、ここ大切なんですけど、将来的にも大丈夫であると、市長、これ強く宣言していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎市長(阿曽田清君) まず、バランスシートの質問でございます。第1点目の本市の資産の状況についてでありますが、資産は、1公共資産、2投資等、3流動資産の三つに大きく分かれます。その状況を18年度末連結決算で申し上げますと、道路、上下水道施設や学校、福祉施設、庁舎等の公共資産が1,239億8,700万円。投資等が60億1,200万円。財政調整基金等の流動資産が53億7,300万円あり、本市の資産合計は1,362億9,800万円となっております。市民一人当たりにしますと、213万円となっております。 2点目の正味資産と借金の比率の1対1の件についてでありますが、宇城市のスタートに向けて、合併直前の平成15年度の旧5町の普通会計を合算したバランスシートを作成いたしました。その結果は、資産合計が836億9,500万円に対しまして、正味資産が423億3,100万円、負債合計が413億6,400万円、つまり、約1対1の比率となっております。それに対しまして、先進地はどうかと申しますと、総資産に対する正味資産と負債が2対1の比率となっております。このことは、本市の将来負担が極めて高い状況にあることを意味しており、財政状況を見極めるための大きな要素の一つであります。 平成18年度におきましては、その比率が1.3対1までに好転してきているところですが、平成21年度からは連結決算となります。連結の資産額は、冒頭申し上げましたとおり大幅に増額となりますが、正味資産と負債の比率が1.1対1と悪化しますので、事業会計の改革も急務となっている次第であります。 負債の比率が高い要因としましては、バブル崩壊後の90年代、国の指導による景気対策としての地域総合整備事業によるウィング、ラポートに代表される施設の建設や三角中などの学校建設、上天草宇城水道事業に伴う出資金など、地方債に依存したことが挙げられます。 3点目の質問であります。改善に向けての具体策についてでありますが、長期計画による改革が必要となりますので、10年計画により1.5対1の比率を目指して取り組んでまいります。 具体的には、総人件費を平成26年度までに20%削減する。2、事務事業の見直し、施設の統廃合等により、物件費を毎年2,500万円ずつ削減する。3、広域連合の施設運営の効率化等により、負担金、補助金を平成21年度までに毎年4,000万円ずつ削減するなど、消費的経費を削減していくことが大事となります。歳出改革と並行して、歳入につきましては、1、遊休地、施設の統廃合により不要となる資産を売却する。2、新たな財源の発掘により、歳入を上乗せする。などの取り組みを実施してまいります。 次に、財政健全化法における国の基準と本市の現状につきまして、お答えいたします。 財政健全化法における国の基準につきましては、四つの財政指標が一定の数値を超えますと、その数値に応じて財政早期健全化団体(イエローカード)と財政再生団体(レッドカード)の2段階に分けられます。 ご質問の連結実質赤字比率と実質公債費比率の二つの指標についての国の基準と本市の現状でありますが、連結実質赤字比率につきましては、全会計を対象とした実質赤字の標準財政規模に対する比率となります。その比率が16.25%から30%未満がイエローカード、30%以上がレッドカードとなります。本市が30億円程度の赤字となればイエローカードになりますが、現在黒字であるため該当しておりませんので、ご心配はありません。 実質公債費比率につきましては、一般会計の公債費と一般会計からの繰出金や負担金、補助金のうち、地方債の償還に充てられたものが対象となります。25%から35%未満がイエローカード、35%以上がレッドカードとなります。 本市の状況は、平成17年度で14.6%、平成18年度で15.9%でありますので、イエローカードまで9.1%の余力となっております。 次に、財政再生団体に陥ることはないかとの質問でありますが、長洲町の情報を私が知っている範囲で説明いたしますと、長洲町は造船工場やサッシメーカーが立地し、税収がある方なのに破たんの危機に陥っております。その理由としては、国の契機対策にのった特産の金魚をテーマにした施設、95年オープンの32億円の投資、さらには図書館、ホールのある未来館、97年開館の31億円の投資などの施設建設と県内トップクラスの普及となっております下水道整備率であります。その結果、下水道会計の累積赤字が20億円に膨らんでおります。連結実質赤字比率は35.9%となっており、レッドカードの30%を超えております。実質公債費比率は25.7%であり、イエローカードの25%を超えている状況にあります。 本市につきましては、連結実質赤字比率は9億7,000万円の黒字であるために該当いたしません。実質公債費比率については15.9%でありますので、将来においても国基準のイエローカードは25%となっておりますが、本市独自のイエローカードを仮に20%に設定して今後の財政運営を行ってまいりますので、ご安心をいただきたいと存じます。 ◆3番(橋田章君) はい、今の市長のご答弁を聞いて安心したところでございますけれども、今後、財政健全化を図るための取組みの中で、何が一番課題になると考えておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 財政健全化に向けての一番の課題となりますのは、職員の意識改革だと考えております。職員一人一人が常に目標意識と高い意欲を持ち、そして住民の信頼と負託に応えていくために、職員自らの能力開発、能力が発揮できる職場の環境づくり等の職員研修に力を入れてきたところでもございます。さらに、継続発展させるとともに、この財政健全化法を契機として、公会計の重要性を認識し、複式簿記が理解できる職員の育成にも努めてまいりたいと思います。行政運営の考え方から、行政経営の考え方への転換がますます必要となってまいります。職員の意識が変われば市民の方々の意識も変わってくると思います。従来型の、行政に任せておればよいではなく、自分たちでできることは自分たちでの発想の下、もっと行政に関わりをもっていただき、市民との協働による地域づくり、まちづくりを目指していきたいと考えております。 ◆3番(橋田章君) 今、市長のご答弁の中で、職員の意識改革が非常に重要であるとお答えになりましたけれども、宇城市は絶対大丈夫であると、職員の方々にも強く認識していただきまして、安心して仕事を職員の方が一生懸命できるような、そういった体制を整えることが非常に肝要ではないかと思っております。 それでは続きまして、農業の振興策についてお伺いをいたしたいと思います。 まず、小川松橋地区、平坦部の用水確保についてでありますけれども、これは12月の定例議会で入江議員の方からご質問なされました。また今日も、最初の古川議員のご質問と、それから市長のご答弁と重複するかもしれませんけれども、再度、ご質問させていただきたいと思います。 政策広報「絆」の1月号に、20年後、30年後を見越した取組みと題して、市長がまず取り上げたい課題が掲載されておりました。内陸部の排水、そして水資源の確保をなすには高いハードルがあると、問題解決に取り組まなければなりません。この二つの問題は、先送りできない問題であり、宇城市が将来発展するための一里塚であると書いていらっしゃいました。 また先般の市長施政方針の説明の中で、専門家による検討委員会を設置して、対象を提案していただき、事業化へ導くことを目的として開催するとのことですけれども、20年後、30年後って非常に、その長いスパンも大切なんでしょうけど、この問題は早急に取り組むべき課題だと思っておりますけれども、市長の具体的な施策、お考えをお伺いをいたしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 20年後、30年後のことを考えた時に、今この排水対策の問題、あるいは水資源の確保の問題というのは、極めて大事であると。それは、20年後、30年後ほっとけば大変な事態を、この宇城市もたらしてしまうと。恐らく、今529haもある海抜0mのところ、ここは常時冠水状態になってしまう可能性がある。でも、20年後、30年後、不知火海の海の方、海の方の体積はますます高くなってくるでありましょう。今ももうすでに2mを超えております。そういう中で、排水が一段と難しくなってくるということを想定すれば、開発どころではなくなってくる。そういうことからするなら、今その問題を解決の道に入らなきゃならない。ですから、20年、30年後は大変な事態になる心配をして、今取り組もうということでございますので、この20年度の予算に審議会で専門の人たちで検討いただくために、300万円の予算を計上させていただいたところで、それを元に抜本的な改革案といいますか、新たなプロジェクト案というのを出していただければ、それを持って国に県に要望してまいりたいと思っております。 ちょうど、そのタイミングがいいなと思っておりますのは、19年度に8,500万円、国が不知火海湾奥部のあらゆる調査をしていただいております調査結果が出ますので、それを元にして将来の開発案というものを専門の審議会を立ち上げて検討してもらおうということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 ◆3番(橋田章君) 今、市長の答弁よく理解できました。検討委員会を設置してというようなことでありますけれども、できるなら期成会ぐらい立ち上げるお考えはないのか、ちょっとお伺いをいたしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) まずは、抜本的な対策案というのは、どういう案が一番現実的なんだろうかと。そして、国も県も取り組みやすい手法はどんなもんだろうかということを見通しを立てて、そういうものが一つ是非実行していただこうと、具体的に事業化していただこうといった時に、私は期成会というものが生まれるんじゃなかろうかなと思っておりますので、単なる期成会を先につくるよりも、一つの抜本策の手法というものが見えた時に、期成会立ち上げを、宇城だけじゃなくて八代の人たちも含めて、これは大々的な期成会をつくるということになろうかと思います。まずは、検討会からはじめたいと思います。 ◆3番(橋田章君) 今、市長の答弁でよくわかりました。是非、これは早急にこういった形になることを期待をしたいと思います。 では、今の関連少しかじるんですけど、実は、先般我が地区の水利組合の総会がございまして、大体70ha分の水利組合なんですけど、その中で、今市長おっしゃいました排水問題、非常にこれ、ハウスが多いもんですから非常に冠水しやすいという状況でございます。具体的にですね、五丁川と耕地川、耕地川は先般の昨年の台風ではん濫というかオーバーフローしたんですけど、その二つについて、土木部長、経済部長、是非、現地調査を要望をいたしたいと思います。 続きまして、農産物の海外輸出について、お伺いをいたしたいと思います。農産物を取り巻く環境は、最近富に重油価格高騰の影響が大きく、我々産地においては生産、出荷経費の増大により非常に深刻な状況に陥っているわけであります。 そこで、農産物の価値観をきっちりととらえ、農家生活者の生活の安定を図るためには、日本農業の優秀さと品質の高さを海外の富裕層、特にアジアをターゲットに売り込む必要性があるんじゃないかと考えております。 そこで先般、JA熊本宇城の担当者とお話をさせていただいたんですけど、今現在、県中央会、また県が出資している熊本県農畜産物輸出協議会の協力によりまして、これ平成17年度から輸出を開始していらっしゃるということでございますけれども、年間約600万円程度、これ18年度なんですけど、輸出をしていらっしゃるというようなことであります。また台湾、シンガポールにも現在、売り込みを行っておりまして、すでにイチゴ、それからトマト、ナスは香港のそごうデパートで定番を持っているということでありました。しかしながら、これいろんな問題もありますし、今申したのは社会的実験的要素が大きくて、取扱量も非常に少ないということでありますけれども、私は、これ農家生活の安定を図るためには、極めて大きな今後可能性を持っているのは間違いないと思っているところでございます。そこで先般、JA組合長、常務とお話をさせていただきまして、是非、宇城市の行政の方でも支援・助成をお願いしたいというようなことであります。ちなみに、阿曽田市長が元組合長の時に、いろんな新品種を導入されまして、我々生産者もそれにチャレンジしたところでありますが、今申しましたけれども、そごうのデパートで、オレンジハート、それからバッテンナス新種、それからイチゴののぞみ、非常に人気があるというようなことでありますので、市長是非、トップセールスとして現地に赴いていただいて、宇城市の農産物の海外輸出についてご尽力をお願いを申し上げたいと思っておりますけれども、そのことについて伺いをいたしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) オレンジハートにいたしましても、甘い香りのするメロン、確かに今評判がよく売れてきているようでありまして、のぞみにいたしましても、非常に熊本のひのしずくよりも日持ちがしておいしいという評判でありまして、おっしゃるとおりにバッテンナス等も固定客をつかんでおるようでございます。これを海外まで持って行くということになりますと、相当本腰で気合を入れて行かなきゃならないと思いますので、JAあたりとその点は打合せをしながら、私も組合長していたときに、デコポンを上海のカルフールに輸出したことがございます。そのときの状況は、正に、流通経費部分がどこかが見てやらないと赤字になるというようなザッとした計算でございました。だけど、実際やってみましたけれども、まだデコポン知られてなかったこともありまして、試供、宣伝の方に余計な経費がかかったというくらいでした。中国で取れないものは、確かに富裕層の方々にとっては魅力があるようでございますので、そういう意味では、市として、JAが本気で取り組むならば、それをバックアップしていくということになろうかと思いますし、国内においてのトップセールスとして、そういうオレンジハートにしても、のぞみにいたしましても、バッテンナスにいたしましても、フルーツタマネギにいたしましても、国内においての販売には私も出かけて行きたいと思っております。正直言って、ここ2、3年取り組む暇がありませんで、今年は出荷の、初出荷時期から取り組んでみたいなと、ご提案にしたがった努力をしてみたいなと思います。 ◆3番(橋田章君) 今市長のご答弁いただきまして、これこそ、市長が組合長時代に種をまいて、芽が出て、やっと木が育って花が咲く前の状態じゃないかと思っています。是非、前向きにJAと連携して取り組んでいただくよう要望いたしたいと思います。 それから、続きまして、地域雇用創造推進事業についてお伺いをいたしたいと思います。この事業とは、宇城市の特色を生かした産業づくりや、それらの産業の担い手となる人材の育成等を行うことにより、雇用創造効果を高め、宇城市の活性化に資するものとなっております。本市では、平成22年3月までの2ヶ年半で市民協働と農・工・商連携による雇用機会の増大を目的に、いくつかの事業が今実施されているところでございます。その例として、新聞、テレビ等でも報道されましたけれども、ショウガでアロマオイル、サトウキビ、ブドウでスピリッツ、ワイン、リキュール、そしてショウガの繊維でつくったマイバック創作事業など、本市では商品化に向けて積極的に取り組んでいらっしゃるところであります。 こういった農産物を生かし、新たなビジネスに結びつけるためには、農業、商業、工業が一体となり、市の活性化につながってくるんではないかと確信をいたしておるところでございます。そのためには、これからどのような支援、あるいは対策をお考えなのかをお伺いいたしたいと思います。 それから、私も勉強不足で全然知らなかったんですけど、河田部長の方から勉強させていただきまして、実は素晴らしい先生、厚生労働省からの派遣で中尾先生、それから総務省からの斉藤先生、お2人、履歴も見ますと非常に素晴らしい先生でございます。しかしながら、これは市民の方々、まだ知らない人が非常に多い要に感じられるところでございますので、この辺の啓発を多くの市民の方にこういった素晴らしい先生がいるだっていうのを、啓発運動を是非積極的に進めてほしいと思うところでございます。ご答弁お願い申し上げます。 ◎企画部長(河田信之君) 今、橋田議員の方から地域雇用創造推進事業について多少触れられましたけれども、内容を含め、お答えいたしたいと思います。 平成19年度から取り組んでいますこの地域雇用創造推進事業、通称新パッケージ事業と申しますけれども、これについては、雇用機会の少ない地域において、自発的に雇用創造効果の高い事業に取り組む地域に厚生労働省より委託される事業でございます。商工会、JA宇城、企業クラブ、あるいは県、市の代表の方々で組織する宇城市雇用促進協議会が委託を受けて取り組んでいるところであります。 事業の内容は、3点ございますけれども、一つが雇用拡大メニューとして、企業の新分野進出のためのセミナーの開催。2番目に、人材育成メニューとして、地域再生マネージャー事業と連携して、農産物に付加価値を付けた商品開発研修会の開催や求職者等のスキルアップのためのパソコン教室の開催。3点目に、就職促進メニューとして、企業と求職者をつなぐ合同就職説明会の開催や雇用コーディネーターによる企業情報収集による求職者への情報提供等であります。この事業は、平成21年度までの3年間の予定になっております。 これまで取り組んだ中で、農・工・商連携による農産物等を活用した新商品の開発で、地域づくりグループを中心にトマトジュース、ミカンジュース、ジャムといったものやショウガでつくったアロマオイル等を新商品として、試作品もできております。またこの他にも、ワインやリキュール類の製造と農産物加工による起業化への動きも見られています。今後は、開発した新商品を製品化し、今後計画しているアンテナショップや物産館等での販売を狙った取組みで、宇城市としてのブランド化を目指すためにも、積極的にPRを行っていく必要があります。 そういった取組みをするためには、どんな事業があるか、またはどういった支援を得られるのかなど経済産業局等の指導を仰ぎながら取り組んでまいりたいと考えております。 宇城市は、豊富な農産物に恵まれており、旧5町ごとに農産物を活用した新たな特産品をつくり出したいと考えているところであります。 なお、先ほどお尋ねの推進員の中尾さん、それから再生マネージャーの斉藤さん、広報等でも紹介はいたしましたが、まだまだ実際的に会った方もいらっしゃいませんし、極力住民と接するような機会をつくり、大いに啓発をつくっていきたいと考えております。 ◆3番(橋田章君) 今、企画部長からご答弁をいただきましてわかったんですけれども、先般、市長、トマトジュース、実際に試作品を試飲させていただきまして、非常においしかったもんですから、おいしいなというようなことで、今部長の方から説明ございましたけれども、他のこういった作物に対して、もっとこういうのができないのかなというような痛感をいたしましたので、今後とも是非、この事業推進のためにご尽力を願いたいと思います。 続きまして、行政区の要望についてであります。このことにつきましては、昨年の末に各行政区から約2点ずつ、計336件の要望があったと聞いております。そのうちですね、132件が実施されるということであります。これ、336件の総金額32億8,500万円と聞き及んでいるところでありますけれども、今回は、その要望の中で経済部関係についてお尋ねをいたしたいと思います。 経済部関係におきましては、要望事項31件、その中で実施予定が20件とありますけれども、この優先順位はどのようになされたのか。また、その予算金額をお伺いをいたしたいと思います。 ◎経済部長(上野和範君) 経済部関係の行政区要望のことについてお答えをしたいと思います。 平成20年度の要望事項につきましては、経済部所管に関する要望件数につきましては、先ほどおっしゃいましたとおり全体で31件でありました。私どもがこの概算事業費を計算しますと、2億1,220万円と試算をしております。 要望事項の事業の内容としましては、農道整備3件、用排水路整備23件、ため池整備3件、堰の改修2件となっております。旧町ベースに見てみますと、三角が5件の1,850万円、不知火は7件の7,080万円、松橋地区は6件の7,110万円、小川地区が11件の3,880万円、豊野地区は2件の1,300万円という状況になっております。 この中から、私どもとしては3段階に分けて、緊急性や重要性等を判断をし、順位の高い箇所から、今度の、平成20年度の予算に計上いたしておるところでございます。 その内訳としましては、三角地区が4件、不知火地区が5件、松橋地区が4件、小川地区が6件、豊野地区1件の計20件、5,530万円を予算を計上しております。 ◆3番(橋田章君) 今経済部長の方からご説明いただきまして、よくわかったところでございますけれども、あと残された要望、今おっしゃいましたけれども、その他にもあると思うんです。それどのようになさるのか。それとですね、この要望について、各地区の区長へのできるかできないかのその可否の理由の説明は、なされているのかお伺いをしたいと思います。 ◎経済部長(上野和範君) 今、2点のご質問でありますけども、1点目のあと残された事業といいますか、についてはどうするかということであります。このことについては私の方からお答えをし、あとの区長に対しての、その後どうなったのかという処理については、総合政策課の方で一括をして通知をするとなっておりますので、そちらからご答弁お願いしたいと思います。毎年こういう、来年度も同じような形でたぶんなされるだろうと思っております、地区要望につきましてはですね。そうなりますと、来年度も地区から経済部について相当数の件数が上がってくると思っております。それらを含めまして、今年度予算化していない地区事業につきましても精査をして、そこでまた改めて順位をつけて予算化をしていきたいと考えております。 ◎総務部長(長谷隆君) あとの事後措置をするかということでございますけれども、今、経済部長の方から答弁いたしましたとおり、総合政策の方で詳細な調査を行いながら担当課と調整をしているところでございます。その結果を踏まえながら行政区等にその結果等についての報告をしたいということで考えております。 ◆3番(橋田章君) はい、わかりました。是非、行政区の区長さんにはっきりと説明なされるよう要望いたしたいと思います。 続きまして危機管理について、その中で今日は2点ほど、ハザードマップについてと地域安全マップについてご質問させていただきたいと思います。 まずはハザードマップについてでありますけれども、ハザードマップを梅雨前に配布をされると聞いているところでございますけれども、もっと早く配布できないものかと思っております。 私もですね先般、この危機管理課からこのハザードマップをお借りして拝見したんですけど、洪水、高潮ハザードマップでございます。ちゃんとできているので、市長もこれ最初に詳しく書いてあるんですけど、はじめにって書いてある、読ませていただきましたけれども、実は非常に字が小さくて、これをぽっと配布して、果たして市民の方々がきれいに理解できるのかなと懸念するところであります。ハザードマップについても、これ三角町でございます。各町ごとに確かされるというようなことでございますけれども、というのございますけど、何回も申しますけど、ちょっとご検討願って、でき得るならば、各地区に公民館がございます。そこで説明会を開いていただきまして、市民の皆様にしっかり理解をしていただくよう取り組むべきではないかと思っております。市民の皆様が、このハザードマップをしっかりと理解していただくことが、安心で安全で災害に強い、市長がいつもおっしゃってます、そのまちづくりにつながると思っております。市長は、このハザードマップの配布について、どのようにお考えなのか、お伺いをいたしたいと思います。 ◎総務部長(長谷隆君) ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものでございます。今、見せられたとおりでございます。予測される災害の発生地点以外の拡大範囲及び被害程度、さらには避難経路、避難場所等の情報が地図上に記述されております。本市においても、昨年度からハザードマップの作成に入っておりましたが、マップの原図を受け持ちます熊本県の対応が大変遅れまして、18年度で作成をするということで計画をしておりましたけれども、繰越明許の予算措置をしながら、現在印刷業務の最終段階になっておるところでございます。でき上がり次第、市民の皆様に配布するということで予定をしているところでございます。 ご指摘のとおり、若干わかりづらい点がありますので、マップの内容を説明する必要があると感じております。災害に強いまちづくりを進めるためには、まずもって市の職員が災害に対するノウハウを熟知する必要があります。この機会にハザードマップをはじめ、災害に対する職員研修を開き、徹底を図りたいと思っております。この研修を踏まえ、それぞれの職員が地域に帰り、地域の集会等において住民の皆様に説明することを考えておりますが、説明するには熟知をしておらなければ説明はできません。このことによって、災害に対する知識及び対応も迅速化する相乗効果があると思います。是非、そういった地域での説明会を開きたいということで取り組んでいきたいと思っております。 ◆3番(橋田章君) 今、総務部長さんの方から、非常に力強い、職員に研修させて、各地区での説明会を考えているというようなことでございますけれども、これを早めに、これは何月ごろ配布予定なのか、ちょっとお伺いいたしたいと思います。 ◎総務部長(長谷隆君) 現在、言いましたとおり、印刷にかかっておりますので、納期は3月一杯になっております。でき次第、早い時点、できますならば4月1日の広報紙の配布等、そういった時点で配布できたらなということで考えております。 ◆3番(橋田章君) 是非、早めに配布、そして市民の方々に周知徹底して説明をしていただくよう要望いたしたいと思います。 続きまして、地域安全マップについて、お伺いをいたしたいと思います。まだまだ子どもを狙った犯罪がマスコミ等で報道されているところであります。家族、PTA、地域、行政が一体となって子どもたちを守っていくよう努力していかなければならないと思います。 宇城市における地域安全マップの取組みはどうなっているのかお伺いをいたしたいと思いますけれども、これも先般、拝見させていただいたところでございますが、この地域安全マップの中で、危険箇所の改善があまり行われていないような感じがするところでございます。私も実は昭和63年に河江小学校のPTA会長をさせていただきまして、その以前からですから、昭和50年代ぐらいから児童と、それから保護者とPTAの役員と、その地区の先生方と一緒に帰りながら危険箇所の要望というのを小川町にしたことを昨日のように思い出しているところでありますけれども、まず河江小学校なんですけども、38件危険箇所の要望ございます。これ市長ご存じですか。38件あるんですよ。そのうちの12件が街灯が少ないとか、もっと明るくしてくれというようなことでございます。ですから、是非、街灯の要望お願い申し上げたいと思うんですけれども。実は、私小川町、河江小学校管轄に不知火干拓ってございますけど、あれ小学校まで4.3kmあるんです。子どもたちに聞いたら、毎朝6時半、今もう明るくていいんですけど、11月、12月、立春までは、非常に6時半って暗いと思うんです。ですから、この街灯、防犯灯の設置を強く要望したいと思います。 ちなみに、ちょっと他の小学校を調べさせていただきました。海東小学校、蕨野というのがございますけれども、これ約4kmで1時間半かかります。それよりももっと遠いのがございまして、琵琶古閑というのがございます。これショウガで有名なところでございますけれども、約6kmございまして、2時間強かかるんです。現在のところ、保護者の方が広い道まで毎日乗せてきていらっしゃるというようなことであります。それから、当尾小学校、これも六地蔵、海ノ平っていうのございますけれども、これも約1時間40分強かかるところでございます。それから、豊川小学校、御船、沖塘、東松崎ってありますけれども、これも約50分ぐらいかかる。先般、私ちょっと朝早起きいたしまして、車なんですけど、その通学路、下住吉から河江小学校、それから沖塘から豊川小学校、御船から豊川小学校行ったんですけど、非常に街灯が暗いわけなんです。しかも、小川町は細長い蛍光灯なんですけど、松橋、沖塘は丸いんですよ、それで非常に暗いというようなことであります。こういった非常に子どもたちは朝早くから暗い中、しかも寒い中、今まで非常に不安で通学したんじゃないかと思っているところでございます。危険箇所、その他にも数多くあるんです。歩道とか、歩道橋とか、横断歩道ですね、街灯つけた歩道、そういったのを是非、再度検討をしていただくようにお願いを申し上げたいと思うところでございます。 市長、できるなら、これ通学路、防犯灯倍増計画なんて考えていらっしゃらないか、お伺いしたいと思います。 ◎総務部長(長谷隆君) 防犯等の設置につきましては、合併当時、旧町において大きな格差が生じておりましたので、その均一化を図るために、防犯灯設置等補助金交付要綱を作成し、特に要綱では行政区が設置した場合でも、その維持管理費について補助する制度を新しく設け、積極的に防犯灯の設置に取り組んでいるところでございます。 昨年度は、市全体で262基の防犯灯を設置し、宇城市全体の防犯灯設置数の4,888箇所となっており、今年度も地域からの要望箇所を重点的に設置している状況であります。 質問の箇所も地元から要望が上がっており、近年の殺伐とした事件が多発している状況でありますので、児童生徒の安全確保の観点のために、できる限り早い対応をしたいと思っております。 倍増をやってくれという話がありましたんですけれども、現在のところ、その地域の要望書、今話がありましたとおり、三百数箇所上がってきている中で、約41%取り入れたわけでございますけれども、この要望についても防犯等の設置等については、極力100%に近い、そういったところでの対応を図っているところでございます。 ◆3番(橋田章君) 今、長谷部長の方からご答弁がありましたけれども、その点4,888基、18年度。19年度で5,000基ぐらいかなと思うんですけど、それ倍しても1万個なんです。18年の予算が、これは714万円。倍しても1,500万円ならないところを考えますと、是非、これ市長に伺いたいと思います。防犯灯の、通学路防犯灯倍増計画、是非実施していただきたいと思いますが、それについてご答弁、ちょっとお願いできますか。 ◎市長(阿曽田清君) 通学路につきましては、優先的に防犯灯を設置するということで、我々としては臨む体制でおりますので、地元の方、よくお打合せをいただいて、そして集落からご要望を出していただきたいと考えます。公道、その中でも通学路というのもを最優先に考えて設置をいたしておりますので、どれくらい上がってくるのかを見越しながら、予算措置もしていかなきゃならないと思いますので、市全体でどれくらい、そういう優先順位に防犯灯が出てくるか、そこを見極めて、毎年予算計上しておりますので、21年度に向けては、出てきた段階で予算の割振りは考えたいと思います。 ◆3番(橋田章君) 倍増計画は、まだ考えてはいらっしゃらないようでございますけれども、是非、前向きにご検討願いたいと思います。 それから地域安全マップ、昨年度の12月18日に熊本県下一斉の小中学校に配布してあるものであります。安全マップをよりわかりやすく、各家庭に配布して認識していただくためには、今一度、学校の先生方に協力を得て、特に低学年の子どもたちのわかる各地区ごとの、そして子どもたちオリジナルの作品を作成して各家庭に配布する、このような取り組みを是非お願いを申し上げたいと思いますけれども、ご答弁いただきたいと思います。 ◎教育委員長(吉﨑潔君) 今、お示しになったのが、熊本県の交通・くらし安全課で県内の小中学校、全校に配ったものですが、それをもとにして、積極的に取り組んでほしいということでございましたが、まだまだ作成しているのが1割程度だと私は聞いております。 先ほどからいいましたように、本市では、平成17年12月1日と12月3日だったと思いますが、栃木県と広島両県で女児の殺害事件がございました。それを踏まえて、宇城市では早速、小中学校全校で通学路安全マップの作成に取り組みました。また新聞等でもご存じかと思いますが、17年12月12日の6時間目を使って、松橋中学校は12のグループに分かれて町内を巡り、安全の確認をしたということで、大変先進的な取組みであるということで、熊日で紹介されたものご承知かと思います。 今いくつかお示しなさいましたが、安全マップの作成手順や形式は各学校において多少の異なりはありますものの、宇城市内の小中学校においては18年の1月までにすべての学校で作成し、生徒指導や防犯に役立てているところでございます。 また、児童生徒の事件・事故防止については、青少年育成市民会議をはじめ、婦人会や老人会、民生委員会、グラウンドゴルフ協会、見守り隊の皆さんが、たくさんの方々が登下校の見守りにご協力いただいております。小川中学校では、毎週水曜日に保護者が輪番でそれぞれの箇所に立って、当番制で立っておられます。そういうことも含めまして、子どもの安全について多くの方々が目を光らせていらっしゃるということに対して、またご指導いただいているということに対しまして、宇城市の教育委員会としまして、大変感謝いたしているところでございます。 またもう一つお尋ねの、これまでも各学校ではPTAの協力を得て、見通しが悪い場所とか交通量が多く危険なところとか、水難事故の起きそうな危険性が高い箇所などを調査しております。近年は、それに人通りがないところ、暗がりなどを加えて、子どもたちが事故、また事件に遭わないように指導しているところでございます。しかし、子どもたちが危険箇所として認識するためには、自分でそういう場所を歩き、なぜ危険かを直ちに確認することが必要だと思います。議員がご提案いただきましたように、新年早々、再度通学路の安全について、子どもとともに検証して、保護者と一緒に安全マップの活用に取り組みたいと、このように考えているところでございます。 ◆3番(橋田章君) あと1分しかございませんが、選挙について、1番の、市長の2期目の出馬はどうなさるのかを聞きたかったんですけど、これまだ時期尚早と判断いたしまして、お許しいただきまして、削除お願い申し上げたいと思います。お許しください。 それから、これ2番目、選挙管理委員会の専任職員配置について、残り時間がゼロになりましたけれども、お手元の資料を配布してございますけれども、私のオレンジなんですけどね、皆さんのは黒だと思うんですが、この下の方、実員、現有人数でございます。市長、これ是非参考に、前向きに検討をお願い申し上げたいと思います。 時間がきましたので、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、橋田章君の一般質問を終わります。 ここでしばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後2時11分               再開 午後2時20分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、12番、坂本順三君の発言を許します。 ◆12番(坂本順三君) 12番、市民クラブの坂本でございます。ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告にしたがいまして、質問をさせていただきます。 初めに、重要伝統的建造物群保存地区、略しまして重伝建地区についてでございます。このことにつきましては、以前にも質問させていただきました。県下に保存地区が1件もないということで、松合の土蔵白壁群が文化庁の候補に上がっていることで、市長より保存地区制定に向けて検討していくという回答をいただきました。 昨年3月には、早速県立大学と包括協定を結ばれ、8月には保存地区制定に向けての予備調査が行われました。市長のその素早い対応に感謝しているところでございます。 ところで、先月19日、松合出張所2階におきまして、予備調査の住民説明会が開催されましたが、その中で県立大の大岡教授が、地元にいる人は毎日見ているのでそのよさが見えにくいが、外から見ると、この松合はほんとうに素晴らしいものがございますというお褒めの言葉をいただきました。今後、伝建制定に向けて、どのような進め方をされていかれるのか、お聞きいたします。 ◎教育長(長田政敏君) 今、坂本議員からお申しになられましたように、取組みについて、今後の取組みについてどうするのかというご質問でございますので、私の方から答えさせていただきたいと思います。 坂本議員が申されましたとおり、先般2月19日に包括協定を結んでおります県立大学の大岡教授を中心としたセミナーの学生さんの調査結果報告会を、不知火町松合の松合農業就業改善センターにおいて地域住民の方々をご案内して実施したところでございます。 調査報告は、大変詳細にわたりまして、特に残されております白壁群の建物については、20箇所サンプルとして調査の報告をいただいたところであります。 調査の中身について、少しご説明をいたしますと、松合地区は古い歴史の中で何度も大火に見舞われ、類焼をした歴史があると聞いております。その大火に見舞われつつ類焼を防ぐために、松合地区の方々は「火除け道」や白壁の土蔵造りが大変盛んになり、それが特徴とした構造をもった街並みを持っております。その建物が、現在もそのままの状況で残っていることや、江戸中期から明治中頃にかけて漁業と醸造業の港町として栄えた町であることは、もうご承知のとおりであります。現地調査では、現状平面図の実測を取り、部屋の用途、現在残されております部屋の用途や、以前からずいぶん改修はされておりますので、それの復元図について居住しておられる方々に聞き取り調査を行いつつ、従前の間取りの復元を行っての調査報告でございました。この報告の中から、京都や熊本市にある町家と大変異なりまして、特徴ある構造であるということがわかりまして、私どもにとりましては、全国的な位置付けが見えてきたと、そういう思いを持っております。 そこで、今後の取組みでございますが、先般行われました予備調査をもとに、平成20年度、全体的な現地調査を行いまして、その調査報告結果をもとに、補助修正に必要な報告書の取りまとめを専門家にお願いしたいと考えております。できましたら、今後12月に、その専門家からいただきた調査報告をもとに、国庫補助による本格調査事業の採択に向けたヒアリングが、国及び県と受けられるように努力をしてまいりたいと考えております。できましたら、平成20年度に採択をいただきまして、平成21年度は保存対策調査が、中身が実施できるように動いていきたいと思いますし、その中で宇城市と地元と協議の上で、条例の制定を行いたい、そういう手順を考えております。 建造物の整備等の負担率につきまして、国が補助をいたしますし、それから市もその応分の補助を考えなければなりません。それから、その実質建物を整備する方々の受益者の負担も当然出てくるかと思っております。あわせて、県がどれくらいの国の補助を受けて、県がどれくらいの手助けをしてくれるか、これは先は全く見えておりませんが、県とも十分検討を重ねて、できるだけ県もこの伝建事業に乗っていただくように、私ども努力をしてまいりたいと思っております。と申しますのが、熊本県には残念ながら、この伝建制度に適応した市町村が1箇所もございません。全国には四十数箇所もあるかと聞いておりますが、熊本県には1箇所もないというところで、松合地区の保存を是非、国としては、また県としては望んでおるところでございますので、そういうところの県との協議、十分進めてまいりますし、今後前向きに教育委員会としては取り組むというお約束をしたいと考えております。 ◆12番(坂本順三君) ありがとうございます。今後、本格的な調査に入られるということでございますけれども、その中で一番問題になるのは、やはり住民の方の理解、それから同意ではなかろうかと思います。この住民への説明と、それと意識向上に向けての市としての方向性という、それをお尋ねしたいと思います。 ◎教育長(長田政敏君) 今、坂本議員からございましたように、この伝建事業というのは、地域住民の方々がどう受け止めていただいて、松合地区全体が松合地区を挙げて意識を上げていただく。それと同時に、宇城市も歴史的なもの残したいというのが大きなポイントになるのは、もう今ご指摘あったとおりでございます。 そこで、地域住民の方々のご理解を得るために、私どもある程度の方向性が定まりましたならば、と申しますのは、調査等が整備できましたならば、各地区の公民館、できるだけ小さい範囲の中での説明会を実施していくことにしております。 ただ、先ほど申しましたように、建物、持っておられる建物の整備について、住民の方々の負担も出てくる可能性もございますので、そういうところの受け皿、私ども宇城市の受け皿、それから県の受け皿、国の受け皿等も十分協議が進んだ中で説明会を開きつつ、ご理解を得るし、また意識を上げていただくというような取組みをしたいと思っております。 ただ、松合地区につきましては、ご承知のとおり大変高齢化が進んでおります。調査いただきました20戸の建物についても、お一人でお住みになっている建物もございます。そういうところの住民の方々が、どれだけこの伝建、次の世代に残すという伝建事業にご理解いただけるかというのも大変心配しておりますので、説明会をしつつ、住民の方々のご意見を聞くようなアンケート調査も実施したいということで考えているところでございます。 ただ、私ども教育委員会としては伝建事業を進めていくわけでございますが、松合地区の活性化等、また松合地区の街並み、集落そのものを将来に保存していく、将来に残していくという大きな視点を考えた場合には、私ども教育委員会が文化庁を中心に考えております伝建だけでなく、今観光面や都市計画面でも松合街並み環境整備事業、これを確か取り組んでいらっしゃると思いますが、そういう事業と連携というよりも、お互いに手を取り合って強化し、取り組みが必要であるんではないかと、そういうにも思っておりますので、またそのことについても住民の方々にはご説明をしたい。また、関係課とは協議をしたいと考えております。 ◆12番(坂本順三君) 住民への十分な説明をお願いしたいと思います。 ところで、市長は先日、重伝建の先進地であります宮崎県の美々津の方においでになり研修をされたというお話を伺いました。実際、街並みを見学され、担当者の意見を聞かれたと思いますけれども、率直なご意見をお聞かせいただければと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 坂本議員から、是非美々津を見て来いと、こういうような指摘を以前から受けておりましたので、ちょっと時間ありましたから、おじゃまさせていただきまして、つぶさに見てきた中で感じたことは、確かに昔ながらの、あの古い建物が整然と整備されておって、街並みとしてはよくできているなという感じを見受けましたが、残念ながらちょっと雨が降っておったせいもありますけれども、お客さんが非常に少ないということを感じました。というのは、やっぱり伝建であの建物を修復して残していくということのみならば、そこに人が寄ってくる、観光でもいいから寄ってくるというようなものに欠けているんじゃないかなと。ですから、伝建ということで整備をしていく、文化財的な角度で整備していくということで、その地域が活性化になるかといったら、ちょっとそこは心配だと。だから、逆に街並み環境整備事業で整備をし、その上でまた、観光客を呼び込むというためには、新たなまちづくりというものが必要かなというふうに感じました。 ですから、文化的な要素も取り込んだまちづくり事業、交付金事業あたりも使って、もっと呼び込む魅力のある松合地区にしていかなければ、伝建で建造物を守っていくということだけでは活性化にはつながらないかなということを実感して帰りました。 ◆12番(坂本順三君) 伝建に向けて、町を整備するということはなかなかいろんな面から見て考えていかなければならないと思っております。観光面、またはそこのたたずまいをそのまま残すか、そういうそこら辺の問題もあると思います。保存地区に向けての道のりというのは、まだ始まったばかりで長いと思いますが、保存地区制定に向けてのご努力をいただければと思っております。 次の質問に移ります。松橋駅周辺開発についてでございます。この問題につきましても、度々各議員から質問があっております。12月議会でも入江議員と、それから河野一郎議員より質問があっております。その質問の中で、市長の答弁の中で、一業者より提案があったが、まだ話を聞いてないということでございました。その後の進捗状況はどうなっているのか、お尋ねいたします。 ◎企画部長(河田信之君) 松橋駅周辺開発計画につきましては、駅周辺地域まちづくり基本構想・基本計画の作成業務を、昨年11月、プロポーザル方式で民間開発によるまちづくり企画提案の公募をいたしたところであります。 この公募に対しまして、一社から民間開発での提案があり、プロポーザル方式の選定委員会で審議の結果選定されましたので、その後契約に向けて業務を進めたところでございます。この間の協議の中で、提案された企業と事業実施企業との間で最終的に合意に達せず、基本構想・基本計画の業務契約ができず、現在不調となっております。 提案された主な内容は、松橋駅に東西から乗り降り可能な自由通路を有する多機能型駅ビルの建設及び駅東側に市街地再開発事業と駅西側に土地区画整理事業の計画でありますが、提案面積のうち、多くは土地区画整理や再開発の基盤整備事業等で占められており、実施企業が減歩や換地への地権者理解や同意、事業費の高騰、事業期間の長期化等の懸念から、事業採算性を検討の結果、合意に達せず、契約には至りませんでした。 しかし、松橋駅は宇城市の玄関口でもあり、市といたしましても市街地開発として駅周辺整備は必要であり、市は駅周辺のインフラ整備を進め、民活導入の条件整備を図りながら、駅整備から段階的に周辺地域への整備を進めてまいるところであります。 ◆12番(坂本順三君) 非常に残念な結果であります。私たちも、旧町時代から、この松橋駅周辺開発の検討会に加わってきた経緯がありますし、またこの問題には、先ほど申しましたとおり、各議員より毎回質問があっております。それに、住民に関しても非常に関心の深いところでありますし、これが松橋駅を中心とした開発というのが宇城市の核になると思います。 私たち市民クラブにおきましても、1月に宮崎県の日向駅周辺を視察に行きました。個人的にも日向駅、今の完成前、昔の駅ですね、日向駅のはじめのころからずっと何度か見ておるんですけど、日向駅も松橋駅と同じぐらいの小さな駅でありまして、それが線路の高架工事をやったために、東西がとおり抜けになって、本当に駅周辺が見違えるように変わってきたわけでございます。日向市としての駅が確立されてきたような気がしたわけでございます。 宇城市としても、やはりここで思い切った開発が必要ではなかろうかと思いますし、先ほど申しましたとおり、地域住民も非常に期待しているわけでございます。先ほどだめになったということでございましたけれども、今後の構想というものを、どういう基礎がございますか、市長にお伺いしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 大変申し訳なく存じております。過去、私が打ち出してからも、もう2年が経ってしまってるけども、一歩も前に進めない状態でおるわけであります。松橋町も旧町の時代に、駅前、東側の駅商店街の基本計画あたりつくっておられるし、不知火時代もいくつかのコンサルの方々に画を描かせていただいてきていたというわけでありますが、私も正直言って、プロポーザルなり、あるいはコンサルの方々に委嘱して計画を立案させたにしても、とてもじゃないけど、これはもう進まないなということを実感をいたしております。したがって、やり方を変えようということで、考え方を改めました。というか、日向駅を見て考え方を改めさせていただいたんです。 といいますのは、今、日向駅の規模は松橋駅とほぼ同じような規模だと、こうおっしゃられました。確かに便数も1時間に2本から3本という、片道ですね、だから往復で5、6本というところであります。そういうところにあれだけの駅舎をつくる、金額を聞きましたところが85億円、高架橋であります。全体の東側と西側の事業費を含めますと、260億円という予算でありまして、その予算もどういう予算を使われているかといいますと、国と県が、国が2分の1、県がさらにその残りの3分の2ということで、市が14億円で済んでいると、こういう話がありました。また、東西の開発エリアも、補助金を使ってやるということでございましたので、ほとんどが行政の金で開発をやっているということです。その中でも、行政がやっている面の開発についても、今全体的に進められることができますかっていうことで聞きましたら、計画どおりにはなかなか行かないようだということでありまして、全体の中の少なくとも半分、若しくは3分の1まではやれるのかなというふうに、私は判断して帰ってまいりました。 そこで、宇城市に当てはめた時に、それだけの金を高架橋を使ってやれるだけの我が方の財政があるのかといった時に、それ相当の覚悟をしなければならないし、かといって、東、そして西という双方の開発も考えた時には、これはもう正に行政が手を出せないと、私はそこまでは手が出せないというふうに自分なりに思いました。 そこで、先ほど古川議員にも申し上げたんですが、駅そのものに対して駅舎の新しい駅舎建設、これについては、私はそれに魅力を感じる企業を見つけてくるしかないのかなと、市が。見つけてきて、そして例えば駅舎ビルをつくり、それを東側と西側を駅舎ビルでつなぐと。そしてこの東側の、いわば旧松橋町商店街の方は丸亀商店街方式で、市民の皆さん方がそれぞれ自分のエリアを提供していただいて、そして50年計画の50年の賃貸の中で開発していくという、丸亀方式というものを、この東側の商店街の方々は取り組んでいただいて、宇城方式をそこでつくり上げていただくということが一つの方法かなと思いました。ですから、主導権は松橋商店街の方々が主導権になっていただいて、行政がそれをバックアップする。いろんな資金等の手当も国の補助等の活用を支援していくということではないかなと感じております。 また、西側につきましては、これ農地がほとんど占めておりますので、正に道路の建設と、それから上下水道の配置、そして駅前広場を両方、自動車なり駐車場なりといった駅前広場を東西につくる。それくらいが市として取り組むことで、後は民間の方々における住宅開発にしろ、商業店舗の開発にしろ、いわば民間活力による開発、これを西側に計画したらどうだろうかと。もちろん、そこには乱開発を防ぐために網掛けを行って、計画的な開発をしてもらうというようなことで、デベロッパーあたりを誘致する、デベロッパーあたりに来ていただくということで、もう極端に言えば、コンサル等担当の方に基本構想・基本計画立てさせて、そしてそれを審議して、さらにそのコンサルに実施企業を持ってきてくれというところのめどまでつけることは、なかなか難しいんではないかなと感じておりますので、大変また執行部は苦労することになりますが、自らやっぱりそういう進出するようなデベロッパーを引っ張ってきて、そして駅舎ビル建設を一つはやり、東側商店街の方々の主体性のもとで商店街開発をやり、向こうは、西側は西側で今度は逆に民間活力による整備といいますか開発というものを目指したらどうだろうかなと。特に、誘致という形の中で引っ張ってくる、そういうことでしかなかなか一つ一つ進んでいかないんじゃなかろうか。身の丈の開発ということを申し上げましたが、それだけ行政からの出だし部分、一般財源とか真水分は極力使わないという観点の中で開発を進めていくというような、その方式がある意味では一番現実的かなということを、日向を見まして、特に感じたところであります。 ◆12番(坂本順三君) なかなか難しい問題ではございますけれども、昨年の12月28日付けの熊日新聞に、宇土駅周辺整備の記事が載っておりました。21億4,000万円。2004年から取り組んで、今年の2008年には完成ということでございます。なかなかやっぱり、市長おっしゃいます失敗は許されない事業であると思われますが、もっと積極的に行動を起こされてもいいんじゃないかという気持ちがございます。非常にハードルの高い事業であります。しかしながら、市長が申されます20年先、30年先を見据えたまちづくりをやっていくには、この松橋駅周辺というのは、大きなウェートを占めると思います。個人的には、是非高架にしてほしいなという気持ちもございます。地域住民も本当に大変期待しているところでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。 続きまして、不知火海湾奥再生についてでございます。不知火干拓が完成して40年余りになります。沿岸漁業者の宝の海であった不知火海も干拓により潮の流れが変わり、干潟の消失により魚介類が激減し、魚の産卵場所であるアマモの減少など大きな弊害をもたらしております。 また、先ほどお話がありましたように、土砂の堆積により海が浅くなり、海抜0mの地域が広がって、現在520haもあるということでございます。大雨により周辺家屋の床下浸水などの被害も出ておりますし、19年度予算で調査が行われたと、不知火海の調査が行われたとお聞きします。調査の結果と今後宇城市としての取組みというのをお聞かせいただきたいと思います。 ◎経済部長(上野和範君) それでは、国の調査費8,500万円の件について、私の方から説明をさせていただきます。 本調査の基本的な考え方としまして、八代海北部海域は閉鎖性が高いこと。大きな潮位差と広大な干潟を有すること等の地形的な特徴により、海流等による外部への移送が少ないことから、浅海、干潟化が進んでおり、海域の環境悪化が問題となっているところであります。 国は、19年度におきまして、4省庁にまたがって8,500万円の調査費をつけました。これは、八代海を豊かな海として再生することを目指すため、水質・低質の悪化、ごみの滞留、漁場機能の低下・喪失、後背農地の排水不良及び船舶の航行不全などの諸課題に対し、総合的に取り組んでいく必要があることから、関係省庁が連携をし、一体的な関連基盤整備方策等について検討するものであります。 各省庁の調査内容につきましては、水産庁におきましては、海域環境を調査・分析をし、効果的な漁場整備方策を検討するものであります。 農林水産省の農林振興局につきましては、農地排水機能の維持整備の観点から、効率的な堆積土砂対策工法や樋門管理手法を検討するものであります。 林野庁につきましては、土砂流出や流木発生の防止を念頭においた山林の整備、管理方策を検討するものであります。 国土交通省港湾局におきましては、浅海、干潟域の詳細な海底地形を調査をし、安全な船舶航行や海域環境の保全に資する浮遊ゴミ回収方策を検討するものであります。 関係省庁で検討されたこれらの調査内容と個別課題について、熊本大学沿岸域環境科学教育研究センターの滝川教授を座長とした、各分野の学識経験者や研究機関から選出された6人の委員と関係省庁、それから熊本県、地元市町関係者及び各調査機関で構成する八代海北部海域の環境保全及び改善のための基盤の一体的整備方策検討委員会において、三角・松合沿岸部、豊川地域を主とする湾奥部、鏡・竜北沿岸部、昭和・郡築沿岸部の各海域における関係省庁の対応すべき連携方策について整備を行い、総合的対策方針の検討、取りまとめが現在進められているところであります。 まとめにつきましては、4月か5月ぐらいになるかと考えております。 ◆12番(坂本順三君) いろいろな方面から湾奥再生に向けての方策がなされております。海の再生といいますと、莫大な予算と長い年月がかかる事業でございます。きれいな海を取り戻すためには、宇城市としても最大の努力をしていただきますようお願い申し上げます。 続きまして、総合型地域クラブについてであります。 現在、不知火町におきまして、総合型地域クラブが、4月設立に向けて準備を進められているとお聞きします。総合型地域クラブというものは、どういうシステムなのか。また、会費制であるということですが、現在既存のクラブに所属している方は、二重に会費を払わなければならないのではないかと思いますし、総合型クラブに加入すると施設が優先的に使用できると聞きます。ということは、既存のクラブの人は、施設が今までどおり使用できないような結果が出てきはしないだろうかと思います。それをちょっと、お聞きいたします。 ◎教育長(長田政敏君) 総合型地域クラブにつきましては、今旧不知火町の体育協会の方々、それから体育指導員の方々、また現在活動しておられる指導者の方々、様々な有志の方々を含めた多くの方々で、4月の設立に向けて動いておられますし、旧不知火町にはもう募集の案内が、確か回っているという話も聞いております。もちろん、私ども教育委員会の方もスポーツ振興課を中心に担当を決めまして、その担当がいろんな会合に出て周知をしているところでございます。 総合型地域クラブというのはどんなものかというご質問でございましたので、まずそのことについてお答えをしたいと思います。総合型地域クラブと申しますのは、その地域の子どもから高齢者の方々まで幅広い層の地域住民の方々が、ともに自分たちの手でいつでもどこでも気軽にスポーツや文化活動、また生涯学習を楽しむことができる活動クラブを組織し、運営するシステムでございます。 簡単に申しますと、地域の方々が自分たちで組織をして、そして地域の方々がご参加になり、指導者も地域の方々があたるというシムテムであります。そして、高齢者から子どもまで、ともに自分の要求する種目に参加できると、そういうクラブでございます。この参加につきましては、子どもたちにつきましては、学校が終わった後、またお勤めの方々は勤務が終わった後、高齢者の方々も含めてですが、夜間とか土曜、日曜日を主な活動として、拠点となる施設を中心に地域の指導者のもとで実施するものでございますが、一番大きなポイントは、身近な施設で、施設を活動拠点としますので、徒歩や自転車で通える範囲で、複数の施設を利用しながらスポーツや文化活動及び生涯学習を年齢性別を問わずに楽しめるというのが大きなポイントであります。 さらには、やり方によっては、ある程度高度な指導できる人がいらっしゃれば、技術レベルの高い種目も指導ができると。いわゆる、競技スポーツを目指すことも可能であると、そういった中身であります。 現在、不知火町でそういう形で立ち上げを図り、4月に設立に向け、また10月には実際に活動に入りたいということで今進められておりますが、宇城市では旧、他の町でも、例えば松橋町、それから小川町、それから豊野町においても、是非その地域でこの形のクラブを立ち上げようという、今検討が進められております。広い宇城市全体でというのは大変難しいことですが、旧町で、私どもが一番考えておりますのは、21世紀のスポーツ、スポーツ・文化の一つの大きな形であると捉えておりますので、各地域でそういうのが地域ぐるみでやっていかれればいいなということで、ご支援を考えているところであります。 ちなみに、現在、宇土市、それから美里町は立ち上げが済んでおりまして、実際、活動を進めております。 十分なご説明になったかどうかわかりませんが、以上でございます。 ◆12番(坂本順三君) ただいまの、私質問の中で、施設の使用についてちょっとお聞きしたかったんですけれども。 ◎教育長(長田政敏君) 申し訳ございません。各施設が、総合型ができれば優先的に使用し、他の方々がご利用できないんじゃないかというご心配でございましたですね。 今、旧不知火町が動いておりますので、一番考えられるのは不知火の施設でございます。体育館、それから公民館、それからグラウンド、それから弓道場とか温水プールもございます。そういったものになるわけでございますが、私ども教育委員会としましては、現在各施設の利用につきまして、毎月21日に施設使用については調整会議を行っております。この調整会議については、現在崩すつもりはございません。申し込みがあった団体につきましては、この調整会議に臨んでいただくというのが原則でございます。ですから、総合型スポーツの申し込みについても、この調整会議の方に出てきていただくというのが、今のところ原則としております。ですから、そう既存の団体の方がご利用できないということはないと考えております。 ただ、もしこの総合型クラブが、旧不知火町の住民の方が多くの方々ご参加いただいて、大変広がりを見せたという場合になりますと、もちろん種目も多くなりますし、それから施設の利用度も高まりますので、その折には、ある程度優先的に使えるような方法も検討しなければならないというような思いは確かにございます。 今後は、いろいろ課題もございますので、既存の種目協会や、それから各種団体等とも会議を開催しまして、協議を進めながら、できるだけ総合型地域クラブ設立のためにあります諸課題を解決して、広く関係者の方々にご理解を求めていくつもりでおります。 ◆12番(坂本順三君) 総合型地域クラブの立ち上げをやっておられるわけですけれども、住民の方にお聞きしますと、説明が十分になされていないというのが一番多く聞かれます。準備期間で関係者の方はいろいろ大変だろうと思いますが、住民が納得できるような趣旨説明をする必要があるのではなかろうかと思います。その辺の説明なされているのか、あと1回お聞きします。 ◎教育長(長田政敏君) 先ほども申しましたように、不知火地区の有志の方々が中心に動いておられまして、何度かお集まりいただいてご説明を申し上げたというお話も聞いております。4月に向けての動きがございますので、今議員からお聞きしましたことは、私ども教育委員会もきちっと受け止め、また現在頑張っておられる方々とも協議して、もう一度しっかり地域住民の方々にご理解いただけるようにしたいと思います。ただ単に種目に参加される方だけが理解していても、この制度というものは絶対成功するものではございませんので、極力、不知火地区の住民の方々はもちろん、できましたら他の地域の方々にもご説明をしていきたいと、お約束をしたいと思います。 ◆12番(坂本順三君) 今後は宇城市全体に広がっていかなければならない総合型地域クラブでございます。住民への説明はきちんとやっていただきたいと思います。 続きまして、限界集落についてお聞きします。限界集落とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になり、冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になった集落のことを示すとあります。 現在松合地区では、1地区が高齢率51.1%ということで限界集落になっているわけでございます。また、それに近いところが2、3箇所あります。年々人口が減少していく中で、高齢率だけが上がっていくというようなことで、松合全体が限界集落になりかねないと懸念するものでございます。 現在、宇城市におきましても該当するところがあるかもしれませんけれども、何箇所ぐらいあるのか。また、このような地区に対して、今後どのような対策を取っていかれるのか、お尋ねいたします。 ◎総務部長(長谷隆君) 今、議員の方から質問がありましたとおり、高齢化率が進み、65歳以上の人口比率が50%を超える集落を限界集落といいます。この集落は、集落の自治、生活道路の管理、冠婚葬祭等、共同体として生きていくためには、将来相当厳しい試練が待ち受けていることが予想されます。 宇城市においては、行政区の範囲では、三角町の御船区が最高で59.6%となっておりますが、この行政区は特別養護老人ホームがあり、この居住者の比率が高いために、このような状況になっております。また、不知火町の松合西区では、今話がありましたとおり51.1%となっておりますが、集落の集合体でとらえると松合地域に含まれ、この松合地域の全体の高齢化比率は39.9%となっております。 このように、ただ単に行政区だけの比率によって判断することはあまりにも問題があり、集落の様々な状況を考慮し、判断する必要があると思っております。 本市においては、中山間地域の集落では、このような状況になっている可能性があり、集落の生活環境をはじめ、性別、交通手段、空家の状況も踏まえた中で調査検討をする必要があります。特に、調査結果に基づく空家については、崩壊の危険性、また不審者の隠れ家となるため、持ち主への状況提供と維持管理の徹底をお願いする必要があると考えております。 現実として、全国的に限界集落へ陥る集落が多数確認されている中で、国も抜本的な対策をとるとの動きがあり、また熊本県においても本年4月をめどに市町村と共同で過疎問題研究会を設置する方向で対応策を検討されていることになっております。 本市においても、庁内の検討委員会等を発足させる施策の必要性があると考えており、国や県と歩調を合わせた中で取り組んでまいりたいと思います。 集落機能の維持が困難とされる限界集落の住民の皆さんが、安全で安心して暮らせるため、道路管理をはじめ、集落の生活環境を維持するためにも、周辺住民の協力体制を強化し、行政もパトロール体制を強化するなど、地域と行政が一帯となった対応策を真剣に考える時期にきていると痛感をしております。 ◆12番(坂本順三君) 全国でも過疎化に対する取り組みを考えていらっしゃるところがたくさんございます。例えば、子どものいる家族を優先的に入居させる公営住宅や家を建てるにあたり、市の市有地を安く提供するとか、税の優遇措置などはされているところもあります。どうぞ、若い人たちが住みやすいと言われる魅力あるまちづくり政策、しっかり考えていただきたいと思います。 最後になります。避難道についてでございます。平成11年9月24日の18号台風から9年目を迎え、復興工事もどうにか終わりに近づいております。しかしながら、高齢者が多い松合地区におきましては、台風のダメージというのは家屋、道路だけではなく、精神的な不安感というのが大きな問題になっております。それを取り除くには、まだまだ時間がかかるようでございます。台風が来るたびに避難所に我や先と避難して行かれるわけでございます。そういうことで、避難所というのは松合には不可欠なものであります。 その避難場所であります天の平公園の道路が、現在、東側、老人ホーム松寿園の前からの入口だけで、西側からのアクセス道路がございません。これも住民から再三要望がございまして、旧町の時からもお願いをしているわけでございますけれども、安全安心のまちづくりを掲げられる市長としては、是非、取り組んでいただきたいと思っております。ご答弁をいただきたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の天の平公園への、これは西側からのアクセス道路の早期着工というご質問でございます。 この件につきましては、松合中心部地区の非常時の避難道としてのご要望、実は平成18年度受けたところでございまして、早速市長と地区役員の方々との現地調査をいたしたところでございまして、同年度に概略設計を実施したところでございます。 その結果、概略設計では道路幅員を4.0mとし、2案を、作成いたしまして、県道宇土不知火線からの案、それから市道山村小迫線からの案を作成いたしまして、それぞれ事業費を算出したところでございます。まず県道宇土不知火線からの案でございますが、延長約290mに対しまして、事業費で約1億7,000万円、それから市道山村小迫線からの案で、延長同じく290mで事業費6,900万円という試算をしたところでございます。 地元の要望としては、早期着手ということでございますが、私どもも現地調査しました結果、急傾斜地での設置ということで二次災害を懸念しているというところもございます。 事業費につきましては、全額一般財源ということになろうかと思っております。議員ご質問の天の平公園への西側からのアクセス道路の発想につきましては、今ございましたように、平成11年の台風被害を受けての発想かと思っておりますが、ご承知のように、平成11年の被災につきましては、国道266、ほぼ天端高6.2mでしゅん工しつつございます。ですから、天の平公園への、いわゆる避難道としての確保は一応できているんじゃなかろうかと思っておりますし、さらにまた避難時の避難道というようなことからいたしますと、今議員ご質問にあっておりますハード面での考え方と、そして今いわゆる防災行政無線等も完備されつつありますので、早めに、いわゆるソフト面での避難誘導をするなり、そういうことで、いわゆる何十年かに1回の避難道の設置いただくのも財源を要しますので、非常に答弁では私言い難いことでございますが、なかなかおいそれと1億円も2億円もっていう一般財源の投入が非常に問題があるといいますか、投資効果といいますか、その辺で非常に考えるところでございますので、今後先ほど申し上げましたように、ソフト面を充実しまして、避難誘導を積極的に働きかけていったら、早めの誘導を働きかけていったらと思っているところでございます。今まだ結論は出ておりませんが、今後そういった面で検討させていただきたいと考えているところです。 ◆12番(坂本順三君) 今の答弁の中に、老人ホームの前の入口があるから大丈夫だろうということでございますけれども、松合方面からの避難になりますと、一山回って行かなければならないわけですよね。特に、海岸線で風が強い、そして潮が上がるというような、そういうところがございます。だから、災害時に、果たしてそこまで行けるかというのが問題であります。そういうところで、地元の皆さんは手前から上がっていく道路を是非欲しいということで、これ嘱託員さんもご苦労いただいて、地権者の方の同意をみんな回っていただいて、いつでもいいので早くしてくださいというようなことで、嘱託員さんにもお願いが上がっております。測量されたと思いますけれども、もう一度、違う方面からでもちょっと見つめ直していただいて、安くできるところがありはしないだろうかなという気持ちでございます。その辺、一つ部長、もう一度。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の趣旨は十分わかっております。再度、路線等も検討しまして、十分承らせていただきたいと思います。 ◆12番(坂本順三君) 災害は忘れたころにやってくるといいます。なかなか市の財政も切迫している中で、住民の方々も遠慮しながらお願いしているところもございます。そういう気持ちをおくみになっていただいて、安心安全なまちづくりをお願いしたいと思います。 これで質問を終わります。 ○議長(末松立身君) これで、坂本順三君の一般質問を終わります。 ここでしばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後3時20分               再開 午後3時30分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、16番、松下倫三君の発言を許します。 ◆16番(松下倫三君) 志政会の松下でございます。 早いものでございまして、宇城市が発足して4年目を迎え、美しい田園風景と不知火海の文化を彩られた未来に輝くフロンティア宇城を市民と協力して築いていくということを基本構想に挙げられ、積極的に努力されて来られた阿曽田市長に敬意を表します。 最近、原油の高騰から石油製品の値上がりに留まらず、食品の値上がりまでに及び家庭に重くのしかかり、厳しさが増すばかりであります。財政運営も厳しい中でありますが、豊かで明るい生活が実感できるよう、市民生活に密着した行政サービスを実践していただき、宇城市がますます発展するようにご努力をお願いするものであります。 通告にしたがい、一般質問をはじめます。執行部の真摯なる答弁、よろしくお願い申し上げます。 前回も質問をしました三角西港の世界遺産登録も含め、宇城市観光の拠点としての三角町の振興について質問をいたします。 まず、世界遺産登録への取組みについてであります。昨年、西港の技師ムルドル氏の故郷オランダの訪問をし、その後、県や国にも働きかけもされているようですが、昨年の市長答弁の中に、継続審査になった理由は、選定までの期間が短く、十分な資料の整備、提案の中身がまだ十分でなかったと。同時に、13群の候補地が点在し、関係機関との連絡がとれず、この取組みに温度差が大きかったものとの要因の一つであるということでした。 本市におかれましては、三角西港世界遺産推進委員会を創設し、有識者や各方面からの意見を拝聴し、三角西港の重要性や価値ある文化遺産であることを訴え、保護保存に努めますとの答弁でありました。 今回は期間も十分あり、資料整備や戦略の練り直しで13群が一体となり取り組まれたと思っています。また、経済産業省から近代化産業遺産として認定されたようですが、経済産業省の認定はどのようなメリットがあるのでしょうか、お尋ねをいたします。そしてまた、世界遺産への登録を目的としたものなのか伺います。 文化庁は、20年4月をめどに暫定リストへの追加の可否を決め、20年末までにユネスコの暫定リスト入りを推薦するかどうかを決めるということであります。今後の取り組みをどのように進められるのか。また地元にとって近代産業遺産としてメリットは何なのか、世界遺産となった時の場合についてもお聞きをしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 三角西港は、九州・山口の近代化産業遺産群の中の一つとして、今年度は世界遺産暫定一覧表記載資産の継続審査となりました。 その検討課題といたしましては、1、資産の全体像の基本となる主題、または考え方が明確化され、それに基づき資産の範囲及び網羅すべき諸要素等に過不足がないか再検討すること。また、世界文化遺産登録の要件である資産の真実性、資産の完全性について再度確認すること。2、世界的な観点から、提案資産の位置付けをどのように評価するか。また、複数の構成資産がある場合は、それらの規模、性質に応じて十分な保護措置を行う準備があるのかについて明確化する必要がある。3、欧米から輸入された重工業に関する技術が果たした役割を明確化すること。また、重工業に関する近代の産業遺産は全国各地に展開していることから、九州・山口に特化して主題を定める根拠についても明確化すること。さらに、構成資産について、対象とする資産ごとに世界的な位置付けを行うこと。幕末から明治中期に絞った提案であり、13の資産以外に歴史的な位置付けを行う必要のある資産があるのではないかなどの理由で、九州・山口近代化産業遺産群の継続審査となっております。 事務局である鹿児島県が関係県と協議を行い、県知事会で設立いたしました九州近代化産業遺産研究委員会の中で、指摘事項に基づき、昨年6月と11月に検討課題の協議を行い、この中で資産について歴史的な位置付けを再検討した結果、世界にアピールする目的からサブタイトルを設定し、「九州・山口の近代化産業遺産群~非西洋世界における近代化の先駆け」というタイトルで、これまでの13群から22群に追加になりました。追加になった遺産は、自力による近代化で萩市の恵美須ケ鼻造船所跡と松下村塾、積極的な技術導入では、鹿児島県鹿児島市の新波止砲台跡や下関の前田砲台跡、国内外の石炭需要への対応では、福岡県田川市の旧三井田川鉱業所や福岡県飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸、重工業化への転換では、北九州の旧本事務所、旧鍛冶工場、西田岸壁でございます。 平成19年12月21日に継続審査になりました案件を、明確なものにして文化庁にお願いにまいり、提案書の提出をいたしました。その際、幹事県の鹿児島県知事と長崎県知事、下関市長や萩市長、そして私も含めたところで文化庁長官に提案書を手渡してまいりました。 また、議員もご承知のとおり、昨年の10月に三角西港築港120年記念事業として専門家の先生をお招きし、シンポジウムを開催いたしました。シンポジウムを開催したことによって、三角の西港が近代化産業遺産としての認定を受けてないことのご指摘があり、即、認定へ向けての働きかけをいただき、今回、産炭地域の特性に応じた近代技術の導入など、九州・山口の石炭産業発展の歩みを物語る近代化産業遺産群の中の一つとして認定を受けることができました。この近代化産業遺産群として認定を受けたことによって、三角西港は石炭輸送の面でも活躍したことが明確化されたことになります。そこで、世界遺産文化暫定一覧表記載に向けて非常に心強く、暫定リスト入りに大きなメリットを与えてくれるのではないかと考えるものであります。 このような状況で今は、世界文化遺産国内暫定一覧表への追加記載の発表を待っている状況でございます。発表は5月の予定であります。決定がなされましたら、8月ごろに文化庁がユネスコへ報告書を上げることになります。 ちなみに、平成16年7月に世界遺産の登録を受けた3県にまたがる三重、奈良、和歌山県の熊野古道は、自然と人との深い関わり合いの中で形成された優れた文化的景観を持った世界遺産であり、世界遺産に登録されたことで観光客も右上がりに増加していると聞いております。三角西港も世界遺産に向かってハードルは高いものでございますが、希望を持って三角西港を多くの方々へアピールするためには、イベントの計画も今後行ってまいりたいと考えております。 ◆16番(松下倫三君) 答弁いただきました。九州・山口に特化する根拠など明確な課題が示され、継続審査となった以降、関係県と市が協議を重ねて19年12月21日に文化庁長官に提案書を手渡しされたとのことでした。今回は世界にアピールする目的でサブタイトルを設定し、「九州・山口の近代化産業遺産群~非西洋世界における近代化の先駆け」というタイトルで13群が22群に追加されたとあり、その中の一つに、自力による近代化、二つ目に積極的な技術導入、三つ目に国内外の石炭需要への対応、四つ目に重工業化への転換という四つの柱に分類をされたとあり、万田坑と三角港は三つの国内外石炭需要への対応についてとの位置付けになったということが掲載されてありました。九州・山口の世界文化遺産登録を目指す22群が一緒に暫定リスト入りしなければならないのか。また四つの柱のどれか一つでも暫定リストに入れるのか伺いをします。 昨年は、九州・山口の近代化産業遺産群などを含め、全国から24件の応募があり、富士山などの4件が国連教育科学文化機関ユネスコの候補一覧にある暫定リストに掲載されたとありました。 ちなみに、文化庁長官に提案書を手渡された時の感じは、また暫定リストに残る可能性はいかがでしたでしょうか、お伺いをしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) まず、第1が22群が一緒に暫定リスト入りしなければならないのかということに対してであります。先ほど検討課題で申し上げましたが、昨年の世界文化遺産国内暫定一覧表の検討課題の中で、資産の範囲及び網羅すべき諸要素等に過不足がないか等構成し、新たなストーリーを掲げたものが22群であり、22群が一緒に世界文化遺産国内暫定一覧表追加記載するものであります。 また、2番目の四つの柱のどれか一つでも暫定リストに入れるのかという質問でございますが、九州・山口の近代化産業遺産は、西洋技術の導入以降、極めて短期間のうちに他の非西洋諸国には類例を見ないほどの飛躍的な発展を遂げております。その過程において指導的な役割を担い、経済発展を支えた産業遺産群である。製鉄、石炭、造船に関連し、技術が果たした役割の明確化をするためには、ストーリーづくりを数珠玉のようにつないだものであるため、四つの柱は必要であると考えるものであります。 3番目の質問の、文化庁長官に提案書を手渡した時の感じはどうかということでありますが、先ほども述べましたように、13群のそれぞれの代表にプラスして、9地区の首長が対象になったわけでありますが、残念ながら、その席にある立場の人たちは5人でございました。鹿児島の県知事、長崎の県知事、そして山口県の萩の市長に下関の市長、そして私ということでしたから、22群の中からしますれば、4分の1ぐらいの代表が行ったと、こういうことであります。青木文化庁長官にお話する過程で20分から30分ぐらいお話ができたと思って、三角西港の件については、熱く訴えてまいりました。長官としては、よく理解をいただいたというふうに思っておりますが、その場で大丈夫ですよということはおっしゃいません。十二分にご検討させていただきたいということで、私は割と和やかな中でご要望ができたと思っておりますので、可能性は高いのかなともとらえて帰ったきたところでございまして、5月の発表を胸をときめかせて待っておきたいと思っているところであります。 さらに、暫定リストに残る可能性はということであります。昨年1月23日、世界文化遺産国内暫定一覧表の追加が適当とは認められませんでした24件のうちの20件、我々のところもそうですが、継続審査となっております。4件がユネスコの方に出されました。その中には、我々の九州・山口近代化産業遺産群も継続となっております。議員の申し出のとおりであります。 今年度は、「九州・山口の近代化産業遺産群~非西洋世界における近代化の先駆け」のタイトルで提案いたしますので、決定を受けることができましたら、文化庁がユネスコ世界遺産委員会へ世界遺産暫定一覧表の追加資産の提出をいたします。しかし、文化庁ではユネスコ世界遺産委員会へ提出段階で22群を精査して提出いたしますので、必ずしも全部が世界遺産暫定リストの追加資産で提出されるかどうかは、まだわからないところであります。 先ほど申しましたが、世界遺産のハードルは高いものでございますが、そのためにも三角西港は議員も同行いただいておられますオランダ王国など、友好国のご協力もいただき、登録に向けて努力してまいります。するべき努力はいたしてまいりましたし、引き続き努力してまいる所存であります。 ◆16番(松下倫三君) 次に、あとの浮桟橋とNHK大河ドラマと一緒に質問しますので、それぞれ別々に答弁の方、よろしくお願いいたします。 次に、浮桟橋、NHK大河ドラマのロケについてお聞きをいたします。昨年の賀詞交歓会の市長の挨拶の中に、浮桟橋について話がありました。確か、22年ぐらいが完成ということの話だったと思いますが、実際のところはどうなのか、詳しい計画等をお聞きします。 また、NHKの大河ドラマ「坂の上の雲」のロケ地としてエキストラを用意してのテスト撮影会があったようですが、現地での確認は済んでいるということであり、2009年から3年間で計13回の放送予定であると聞いておりますが、どのような形でロケが行われていくのか。また、市としてどのようなPRをして対応をしていくのか伺います。 また、港として観光の振興について、三角地区の振興を支えてきたのは港であり、港の衰退に三角そのものも衰退をしていると思います。シャッターを下ろす店が増え、役所機能、特に行政機能の松橋への集中で、それに拍車がかかっていると思います。地元でも何をどのようにやったらいいのか、打つ手がないといった大変厳しい状況にあることは、住民も十分承知のことと思いますが、そんな中にも少しは夢の持てる話が、県の計画として三角の西港、東港を県の観光港として、今後進めていくといった話であります。その中に、浮桟橋の計画があります。またNHK大河ドラマ「坂の上の雲」のロケとなることで、全国に築港120年の歴史ある石積みの埠頭、三角西港のある三角町として宣伝をする絶好のチャンスであると思います。 西港については、少し夢が膨らんできたようでありますが、次に東港についてはどうなのかということでございます。三角町時代から投資額は相当な額に上がるそうでありますが、物流港としての設備ができていない、運んできたコンテナを移し替えるクレーンがないなどの港であり、数年前から八代港へその機能を移してしまっている現在ではないかと思っております。残念ながら、今までの思い描いていたような港としての今後はないのではないかと思います。 そんな東港も観光港として大型旅客船の発着港としての考えがあるように聞いていますが、市はどのような考えか、どのように取組みをしていかれるのか伺います。 また、フェリーターミナルとして利用していた「海のピラミッド」が毎週土曜日に営業をしているようですが、その状況はどうなのでしょうか。また、県は最低限の整備をしたようであるが、市はどのような対応をしているのか伺います。 三角地区の振興活性化の起爆剤として、西港という財産は大いに活用すべきであり、その手助けを行政は積極的に取り組むべきだと考えますが、いかがでしょうか。それを観光にどのように生かしていくか、三角町の起爆剤として、大いに期待の持てるものだと思います。地域の振興活性化といったものは、1箇所だけ、1点だけが人を集めてもだめだと考えます。歴史ある三角西港、東港を利用した地域の振興、そして夏場は多くの皆さんに利用いただいている戸馳の若宮海水浴場等をいかに連携させて、地域の活性化につなげていくか、大きな鍵になると考えます。西港は、心の洗濯、癒しの場所として、東港は大型旅客船の発着港として、そして戸馳は若いエネルギーの場所として、それぞれが一年中利用できる場所として発展させるべきであろうと考えますが、市のお考えを伺います。
    ◎企画部長(河田信之君) まず、浮桟橋についてお答えいたします。 午前中の中山議員の質問の中でもお答えいたしましたので、一部重複するかもしれませんが、ご容赦願いたいと思います。 浮桟橋の設置につきましては、以前からの要望事項でもあり、現港湾計画の中に盛り込んである事業でありまして、今回新たに計画した事業じゃないことをまずもってお伝えいたしたいと思います。 西港は、松下議員もご承知のとおり、昭和58年の三角西港シンポジウム開催以来、築港当時の原型を留めている石積み埠頭、水路、橋を含めた港湾都市としてのまちづくりが土木学会をはじめ各方面から高い評価を受け、保存、復元を望む声が大きくなり、昭和60年から歴史的港湾環境の復元を目指して西港地区港湾環境整備事業で浦島屋の復元、緑地の整備等を熊本県と共同で取り組んでまいったところであります。その甲斐あって、年間30万人以上の来訪客があっております。 しかし、訪れていただく方々のほとんどが立ち寄りやトイレ休憩といった短時間の滞在であります。これまでも多くの入り込み客をターゲットとした活性策はないか検討いたしておりましたが、いろんな規制もあり、民間の参入等が厳しい状況がありました。 この度の浮桟橋の設置につきましては、東港との海上導線を確保することにより、三角地域全体における連携を図り、滞在時間の長時間化により地産物の販売促進、東港の活性化、JR三角線の利用促進等を期するものであります。当然、東港の振興策とも並行して整備をする必要があり、先ほど中山議員にお答えしましたとおり、振興策を検討いたしているところであります。 桟橋の設置内容でございますが、当初計画では、築港当時のように石積み埠頭に設置することになっておりましたが、国指定重要文化財であり、耐久性等を考慮いたしますと景観を損なう恐れがあるため、石積みの埠頭を避け、東港寄りに位置を変更し設置予定であります。 関連事業としまして、用地取得、駐車場の整備、植栽、待合所設置等を計画いたしております。 なお、事業の選定につきましては、平成19年に創設されました国土交通省所管のみなと振興交付金事業の適用を申請の予定であります。 なお、事業スケジュールとしましては、平成21年度の事業採択に向け、現在、熊本県港湾課と共同で事務的な作業を進めているところです。 熊本県のスタンスとしては、平成24年度完了との説明を受けておりますが、なるだけ早い完成を働きかけていきたいと思っております。 ◎経済部長(上野和範君) NHKの大河ドラマ「坂の上の雲」についてお答えをしたいと思います。 まず、ドラマの内容等について説明を行わさせていただきたいと思います。NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」は、司馬遼太郎の代表的長編小説「坂の上の雲」を原作として、平成21年秋から3年にわたり放送されるものであります。3部編成で、全13回で、各回すべてゴールデンタイムの時間に90分間放送が予定をされております。 なお、三角西港でロケされた映像は、第一部での放送となります。この作品は、NHKが総力をあげて取組み、国内各地、世界各国でのロケや最新の特殊映像効果を駆使し、総制作費200億円をかけ、これまでにないスケールで製作されると聞いております。 ドラマの内容としましては、明治時代の日露戦争で日本国家が総力を挙げて戦った、その時代を生きた明治の青春群像を壮大なスケールで人間ドラマを描写し、さらに、この小説の底流にある反戦という思想を大切に描いたものであります。 昨年の3月に三角西港でテスト撮影がありましたが、その結果、軍艦が出向するシーン等を西港で撮影することが決定をされました。今年の2月には、熊本市及び三角町にNHK製作スタッフ20人が入り、現場確認と関係者との事前打合せが行われております。 撮影は本年5月下旬の予定で、実質2日間にわたりますが、前準備で当日の3日前からスタッフ150人が三角に入り、西港の石積み埠頭を中心に撮影が行われます。宇城市でも商工観光課を窓口として、三角港管理事務所、海上保安部、三角町漁協等と連携を取りながら対応をしているところであります。 放送前の事前告知等においても、三角西港が放送される予定ですので、宇城市にとってかなりの宣伝効果があると確信をしております。NHK関係者の話では、撮影現場でのセット建築関係、仮設浮桟橋製作、宿泊費スタッフ150人、俳優30人及びエキストラ200人分の弁当代等で地元に投資される金額は4,000万円から5,000万円と聞いておりますので、経済効果とも大いに期待できると考えております。 宇城市としましても、この絶好のチャンスを逃すことはないと考えております。NHKの了解がいただけるならば、撮影終了後のセット等を西港の一角に移設し、撮影時の写真、パネル、ポスター等を西港の各施設や公共施設等に展示をし、ロケ地としての知名度をアピールしたいと考えております。宇城市内の事前PR方法としては、広報紙へ掲載をし、また市外への売り込み手段としては、新聞テレビ雑誌等の媒体を活用し、広報依頼を行いたいと考えております。 さらに、ホームページにも掲載をし、全国への情報の発信をいたします。 しかし、西港は世界遺産の候補地に上がっておりますので、セット等の移設等は文化的視野も含めたところで検討しなければならないものだと考えております。 全国放送であるこのロケを契機に、宇城市三角西港を県内外へ強くアピールをし、宇城市のイメージアップと観光客の誘致等に努力してまいりたいと考えております。 ◎企画部長(河田信之君) 引き続き、(2)の港としての観光と振興について、東港、西港を中心とした地域の活性化策はどうなるかというようなご質問でございますので、お答えいたします。商店街の衰退は一般的に全国的な傾向ではありますが、議員ご指摘のとおり、三角駅通り商店街につきましては、急速にシャッター通り化いたしており、通るたびに忍び難い思いを抱いております。 この質問につきましても、午前中の中山議員の質問でもお答えいたしましたとおり、地域全体の振興策も必要でありますが、まずはピンポイントを絞って検討していったらどうかと思っております。 西港につきましては、先ほどの質問の西港の浮桟橋の設置による相乗効果を期待する事業が目玉でありますが、龍驤館、高田回漕店等の施設の有効利用等についても、地元有志の集まりである三角地区活性化提案検討委員会や商工会青年部、三角振興株式会社等とも十分な連携、協力を図りながら、世界遺産候補に上がるような、また国の重要文化財でありますので、その品位は保持しながら対応してまいりたいと思っております。 東港の港湾施設につきましては、八代港、熊本新港の開港前は、熊本県の海の玄関として産業、経済、観光面で大いに貢献してきた港であります。船舶の大型化等時代のすう勢、地理的条件等から取扱貨物量減少により、これまでの物流港としての機能維持が厳しい状況下にあり、港湾管理者である熊本県においては、事業の休止及び見直しが行われようとしているのが現状であります。 市としましては、現計画にある際崎地区のふ頭用地の造成及び航路、泊地のしゅんせつ等は港の機能維持のための絶対最低条件であり、三角港振興協議会とともに熊本県及び国にも要望していきたいと思っております。 また、観光港面で大型旅客船の発着港としてのお尋ねでございますが、先月、東京のクルーズ船社、大手4社に対し、熊本県港湾課職員と宇城市企画課職員でポートセールスを実施いたしたところであります。三角港の場合、飛鳥Ⅱやにっぽん丸のような大型船の寄港については、航路、港湾施設及び港内の規模等から無理があるとのことでありました。 ターゲットとしては、外国の旅行者、例えば韓国等を対象に、2ないし3万t級を対象にセールスをすれば、結構おもしろいのではないかとのアドバイスを受けてきたところであります。 また、JR三角駅周辺の活性化につきましても、既存の施設を有効利用しながら、地域の特性を生かした特色ある開発をしていくことからスタートし、随時広域に展開を図っていったらと思うものであります。 現在、検討いたしておりますのは、海のピラミッドの有効活用と隣接するラガールの拡充の提案を検討いたしております。海のピラミッドにつきましては、海をテーマとした環境教育、体験学習センターとして、観光客はもちろん、家族連れでも楽しめる、またリピーターも期待できる施設の設定にラガールの施設の充実につきましても、三角に適応した、例えば海洋関連グッズショップや海鮮料理店等の提案をコンサルにいたしているところであります。 何を申しましても、すべてを行政が行うことはできません。西港と同様に地元の有志の奮起を促しながら、共同で進めてまいりたいと考えております。 一朝一夕にはできるものではありませんが、悠長に構えていることもできない状況を再認識し、対処いたしてまいる所存であります。 ◎経済部長(上野和範君) 海のピラミッドの利用状況についてお尋ねでありますので、お答えをしたいと思います。 三角港フェリーターミナルの海のピラミッドは、平成18年8月にフェリーの運航廃止により売店も閉店をし、空家状態となりました。その後、ブライダル関係の会社より使用の申し出がありましたので、県港湾課と協議を重ねた結果、権限委譲を受けている宇城市より使用許可を行いました。 海のピラミッドは、熊本市内の「有限会社レストラン凱旋門」が、毎週土曜日の9時から12時まで、これは夕方です、夜の9時から夜の12時までということで、クラブとして営業をしております。来場者は1日に10人から20人程度ということでありますが、多いときで50人と聞いております。 ◆16番(松下倫三君) 最初の企画部の方から再質問を行わさせていただきます。 みなと振興交付金で21年度からの事業選択ということでございましたが、まだ19年度で20年度になっておりませんので、来年度20年度に、何ていいますか、早急に早めていただきますように、よろしくお願いをしときます。 あとの海のピラミッドのコンサルに委託ということで、この返事。今現在利用していただいております、その方はどのようになるのか、答弁を伺います。 ◎企画部長(河田信之君) 浮桟橋の件につきましては、なるだけ早く、市長も申し上げておりますけれども、1年でも早くできるようということで県には要望いたしております。 それから、ラガール、ピラミッドの中心の活用策の提案でございますが、実は2月29日に市長ともその提案についてすり合せをいたし、検討したところでございます。最終的には、3月20日ぐらいには報告ができるものとお聞きいたしております。 ◆16番(松下倫三君) それでは、大河ドラマの方にお願いをします。 いろいろとPRといいますか、PRの方法もあるようですが、このロケに関する、もう出演者も決まっているということを聞いております。名前を出してPRすれば、まだその方々のファンの方々もいらっしゃるんじゃないかと思っておりますので、その方法も検討をしていただきたいと思っております。そしてまた、西港は世界遺産にも先ほど言われたように、世界遺産候補にも、その暫定リスト入りするかしないかは別として上がっておりますので、そういうことも含めて、地元に大きく経済効果があるというようなことですので、宇城市の関係者が総力を挙げられまして、取り組んでいただきますように、よろしくお願いをしておきます。 ◎経済部長(上野和範君) 今言われたように、もうすでに主演者の配員の決定も、昨年2月だったと思うんですけどある程度決まっておりますし、また水面下で今配役も決まってきておるような状況であります。そういうのも含めて、いろいろな媒体を駆使しまして、あるいは宇城市のホームページ、あるいは新聞等にも掲載をして紹介していきたいと思います。当然、NHKにも放送予定の前には、そういうPRも番組の中ではするかと思いますけれども、市としても、そういう取組みをしていきたいと考えております。 ◆16番(松下倫三君) それでは、最後に消防行政について質問をいたします。緊急の対応のあり方についてお尋ねをします。 緊急時に、災害時に迅速な対応をしていただいている消防署職員の皆さんには、日ごろからの活動に敬意を表するものでございます。市民の皆様が安心して暮らせる大きな支えになっていると感じています。その反面、救急車をタクシー代わりに利用するといった不届き者もいるとマスコミ等では出ておりますが、私たちの地区では、そういったことはないと信じております。 私は三角在住でありますので、三角分署の例に沿って質問をいたします。三角分署においては、天草からの緊急患者が済生会病院で対応できない場合、二次対応ということで搬送にかなり多くの出動をしていると聞いております。このことによって、地元への対応ができなくなってしまうといったことも起きているのではないかと思っておりますので、お伺いをします。 それからまた、人員配置の少ない分署においては、緊急出動があった場合、そこには人員はどのようになっているのか、緊急事態が重なった場合、どのように対応をされているのか、大変心配をしております。現状はどうなのか、出動状況、搬送状況などをお聞かせ願えればと思っております。 また、三角分署において、緊急出動が重なった場合の対応のあり方についてもお聞きします。いつでも救急発動ができるように、南消防署に救急の予備車と予備の人員の配置ができれば、三角分署だけではなく、他の分署も消防・救急が同時に活動ができるのではないかと思っております。 また、それに近い体制をつくっていただきますようにお願いをし、また答弁をお願いをいたします。 ◎総務部長(長谷隆君) 三角分署の緊急時の対応についてというご質問でございますけれども、宇城広域消防署の機構改革に伴い、松橋町にありました中分署が南消防署となったので、組織が大きく変わりました。その結果、北消防署、南消防署の2署体制となり、分署は6分署体制に変更されておりますが、この時点で三角の西分署が、三角分署に改名されております。 現在の消防職員は155人で、分署の配置職員はそれぞれの6分署に、分署長をはじめ11人が配属され、防火活動、消火活動、救急活動、火災予防活動等を任務として勤務されております。 各分署は、昼間は分署長及び職員3人を含めて4人体制で勤務され、夜間は職員のみの3人体制となっております。 平成18年度の救急出動回数は、全体で6,122件となっており、中でも本署が1,996件、次に中分署が1,151件と多く、次に城南分署の743件、その次が三角分署で646件と、全体の中間に位置をしております。 三角分署の646件を種別ごとに分析しますと、急病が273件で、全体の42.2%、次に多いのがご指摘のとおり転院搬送の249件で、全体の38.5%と3分の1強を占め、この2つで80%を占めているのが現状であります。 三角分署は、上天草市の救急病院としての機能を有します済生会みすみ病院の管轄内にあり、このことによって数多くの転院搬送となっております。平成18年度の緊急出動が多い状況のある中で、同時に複数の緊急出動事態が発生したケースが64件あり、その時の対応といたしましては、網田分署より44件、宇土市の本署より19件、中分署より1件出動しております。 その要請についての基準は、三角分署から東側の地域については、今回新築となりました南消防署の出動を要請し、西側の場合は網田分署に要請することになっております。 しかしながら、南消防署並びに網田分署も距離的に相当あり、現場への時間も通常で約15分から20分程度かかり、より遠い現場へ出向いていた場合は、それ以上の時間がかかることになります。 さて、消防と救急活動の2班が同時に活動する体制はとれないかとのご指摘でございますけれども、本市の宇城市広域連合消防への負担金は7億1,976万1千円となっており、その負担金の算定基礎の多くは職員155人の人件費となっております。2班体制で対応できるためには、緊急業務だけでも最低それぞれ分署で4人は必要となります。それとあわせて、夜間勤務に伴う休暇への対応2人を含めますと、1分署において6人の職員の増員が必要となります。このことは、負担金の相当な増額につながり、本市の財政を圧迫することになります。 そこでこれからは、消防署自ら1分、1秒を争う緊急出動をより効率的に行う出動体制の検証を行うとともに、緊急病院であります済生会みすみ病院との連携をより強化する必要があると思います。 一方、今議会の冒頭で市長より報告がありました、熊本県における市町村消防の広域化の推進で、将来構想として消防行政の再編が進められ、県下3ブロックと天草広域連合の4体制が提案されており、中でも宇城市は熊本市、上益城、高遊原、そして地元の宇城管内を統括します中央ブロックとなる計画が示されており、この計画に沿って消防行政も近いうちに大きく変化すると思いますので、このような全体的な消防行政の動きを見た中で、2班体制で出動できる職員配置を確保するための調査検討をする必要があると存じます。 最後にご質問されました南消防署に救急の予備車と人員の配置を三角分署でなく、他の分署も消防と救急が同時に活動できる体制はとれないものかにつきましては、今後、宇城消防本部や2市3町で構成する宇城広域連合会議において検討協議していただくよう提案してまいりたいと思っております。 ◆16番(松下倫三君) 今、一番最後に言われたことで、ちょっと追加の質問書を出したもんで、ちょっとあれが、質問と合ってなかったと思っておりますが、部長の一番初めの答弁は、各分署に1班ずつのあれを増やすという考えだったと思います。私の考えはそうじゃなくて、全部の、宇城市の全部のことで南消防署といいますかね、そこの、今度できました、そこに1班予備車を置いて、より人員を置けば、どこにでも対応ができるのじゃないかという考えでございました。 それで、また時間がもう少しありますので、答弁をいただきたいと思いますが。それと、今、その前に平成24年度までに県内が今4ブロックにという事例がありました。新聞にも載っておりました。その前にそうしとけば、そこに合併といいますか、統合された時にも、その台数ももらえるのじゃないかという私の考えでございました。どうぞ、お願いします。 ◎総務部長(長谷隆君) その各分署にそれぞれの配置をということと、その南消防署に、その他の分署にも緊急時に出動できるような人員配置をした方がいいのではなかろうかなというご意見だったと思いますけれども、そのことについては、今申しましたとおり、やはり宇城広域消防の関係ですので、宇城広域連合の組合議会とも、そういったところでも十分協議が必要になってくると思っておりますので、その協議に乗せていきたいということでの答弁を申し上げました。 それと、今回熊本県の消防広域化ということで、宇城市は中央ブロックということになってきます。その中央ブロックになる前に、そういった体制づくりをやった方がいいんではなかろうかなという質問だったんですけれども、やはり、その広域化する、今の現在では定数155人、満杯状態の155人で今職員がおります。その中ではなかなか厳しい職員配置となりますので、やはりその広域化と同時に、やはり職員を熊本市から宇城市の方に持ってくるとか、そういったところでの検討をいたした方が可能性があるんではなかろうかなという、そういったところでの答弁をいたした次第でございます。 ◆16番(松下倫三君) どうもかみ合わないというような感じがしないでもありませんが、私が言いますのは、その各分署にするのではなくて、宇城市だけですよ、宇城市だけで今度新しくできた、そこに1台予備車、予備人員を配置していただけませんか。そうすると、熊本と4ブロックになった場合が、少しでも人員をもらえるのじゃないかと、私の考えでございます、はい。ありがとうございました。 まだ質問いたしましたですけれども、私が質問したあれは、西港にしても東港にしてもまだまだ時間が、月日がかかると思っております。当然、行政、執行部の方のさらなる努力をお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、松下倫三君の一般質問を終わります。 お諮りします。一般質問の途中でありますが、本日の会議はこれで延会にしたいと思います。ご異議ありませんか。            [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(末松立身君) 異議なしと認めます。したがって、本日はこれで延会することに決定しました。 本日は、これで延会します。             -------○-------               延会 午後4時26分...